第460話 捕獲

しばし抱き合う2人。


女神にとっては、至福の時・・・・


そして、その後、奈落の底に落とされるわけだが・・・・


「あ、あのね、私こんな幸せを感じた事ないのよ?嬉しいわ、貴女に抱かれるなんて・・・・」


「ふふ・・・・私も今まで最高の時よ?」


女神がうっとりと言う。


すると少女が・・・・


「あ、あのね?もしよかったら・・・・向こうにベッドがあるのよ?よかったら・・・・私と、しない?」


「え?いいの?じゃあ遠慮なく・・・・」


「あ、待って?流石にちょっと準備が必要かな?なんて・・・・ムードがもう少し欲しいのよ?」


「・・・・そうね!ムードね!お互い燃え上がるのにはムードが大切ね!わかったわ!何をしたらいいのかな?」


「じゃあじゃあ・・・・ちょっと準備するから・・・・ベッドで、待っていてほしいのよ?あ、その前にね・・・これ飲んでおけば、最高の夜を過ごせるわよ?」


「本当?じゃあ貰うね!あら・・・ちょっと独特の味?でも美味しい!じゃあ少しベッドで待ってるね!」


女神は差し出された飲み物を飲み、ベッドへ向かう。


何を思ったのか、ベッドの上で、全部脱ぎ、布団をかぶり横たわる。


「ふふ・・・・何だか今までの事がどうでもよくなってきちゃったわ!あー早くあの娘とはあはあしたい!」


興奮していた女神だが・・・・急に眠気が襲い・・・・


「あら?昨晩は興奮しすぎてほとんど寝れなかったけど、ここにきて眠くなるとか・・・・ちょっとだけ・・・・ちょっとだけだから・・・・」



そう思いつつ・・・・女神は意識を手放した。これがどういう結果になるか、考えもせずに。


・・・・

・・・

・・


暫くして、少女はやってきた。

何やらカバンを手にし、布団で意識を失っている女神を見つめる。


カバンを床に置き、女神を確認する。


「あらあ?寝ちゃったのかしら?」


そう言う少女の目は、その発言とは裏腹に、怪しく紅の灯がともっている。


「仕方ないわねえ・・・・せっかく盛り上がろうと思ってたのに、あっけない・・・・どうせ裸なんでしょ?都合がいわ。早速始めましょうか。」



そう言うと少女はカバンから魔道具を取り出し、ベッドの周りに設置していく。


そして、女神の布団をはねのけ、濃い紫色のガウンを取り出し、着せていく。


「あら?中々似合うじゃないの?さて・・・・後はこの仮面と手袋、靴下ね。」


やはり濃い紫色の仮面をかぶせ、手袋と靴下を履かせる。


「さて・・・・後はこれね。」


さらに魔道具を取り出し、寝ている女神の近くに置いていく。


「さあ準備は終わった・・・・始めましょうか?」


そう言って少女は魔道具を起動させていく。先ずはベッドの周りだ。


結界が展開し、次に女神の近くの魔道具を発動させる。


女神の装着している衣服が鈍い輝きを放つ。


「さあ来たれよ!我が一族千年の悲願、ここに成就せん!」


すると、少女の衣服が消えて・・・・消えた先には、一匹の蛇が出現。その蛇が女神を拘束していく。

やがて女神は完全に蛇にくるまれ、女神の姿は見えなくなる。


そして、女神の近くに置いている魔道具を操作。

何やら光の糸が現れ、女神を拘束している蛇ごと包んでいく。


しばし見つめる少女。


光は消え、残ったのはベッドの上に包まっている何か。


「捕獲♪」


こうして女神は捕獲されたのであった・・・・

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