第421話 回復魔法と、浄化

現在回復魔法が使えるのは、俺を含め4人。


ひょっとしたら、今居合わせている兵士の中にも使い手がいるかもしれないが・・・・


まあ今はいいだろう・・・・


俺はずっと壁で囲っている首無し兵士の所へ行き、回復魔法を使ってみる。


触るのも、見るのも嫌なので、ミシェレの土魔法の壁越しに、範囲魔法で回復魔法を使ってみる。


モニター見ながら確認していくと・・・・


急にもがき始めたと思ったら、突然ビクッとなって、兵士はこと切れたかのようにその場に崩れ落ちた。


そしてその時一瞬何やら靄っとしたのが見えた気がしたが・・・・気のせいか?


上手くいった・・・・


「上手くいったようですね。もう動いていなさそうですし。」


ベテラン看護師さん、グロいの見てもなんともなさそう。流石はそういった職業、場慣れてらっしゃる。


「ああ、しかし・・・・全部にするのは・・・・魔力が持つか?」


「それはわからないですが、私達3人も広範囲の回復魔法は扱えますから、何とかしましょう。」


俺達はミシェレの作った土壁に向かい、その向こうにいるはずの、死んだ兵士・・・・・がうごめいているはず。

3人が回復魔法を使う。


どうなったかな?


俺は壁をよじ登・・・・らないではしごを用意し、登ったが・・・・見事に周辺の兵士は皆倒れている。


「どうやら上手くいったらしい。」


俺は上からそう言い、さらに全体を見渡す。


まだいるなあ・・・・


そう言えば・・・・この3人はレベル9だったな、じゃあ大丈夫か?


「今から・・・・壁の向こうに行こうと思うが、皆大丈夫か?」


「私達は大丈夫ですが・・・・そこのお嬢さん2人いはきついかもと思うけど、どう?」


世津と三津枝にベテラン看護師さんが聞いてくる。



「その・・・・ごめんなさい・・・・生理的に無理・・・・」


「私も直視ができないよ・・・・」


世津と三津枝は無理だった・・・・


「じゃあ私が行っとこうか?」


「ああ、じゃ3人の護衛を頼むよ、ミシェレ。」


「わかったわ。」


こうして5人で壁の向こうへ向かう事に。


因みにヴィヴィはアウグスティンと一緒に居る。


・・・・

・・・

・・


どんどん回復魔法で仕留めていく。


そんな中、生きてる兵士もいるわけで・・・・


「しまった!」


油断したせいで・・・・思いっきり返り血を浴びてしまう。ついでに・・・・臓器も・・・・おええーー


俺は急いで浄化の魔法を使うが、此処で思わぬ効果が。


何と周りにいた死霊に操られた兵士が、急にもがき始め、バタッと倒れたからだ。


あれ?ひょっとして浄化って綺麗にするだけの魔法じゃなかったのか?


・・・・後でわかった事だが、本来の浄化魔法は、精神的な汚れを祓うのを目的としており、所謂対アンデット魔法として使用されていたらしい。


それがどうやら物理的な汚れにも効果があり、そんなにアンデットは現れない事から、本来の目的より、物理的な汚れを取り払う事がメインになったようだ。

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