第419話 死霊使い

精霊には、主に4つの属性がある。



魔法と同じで、土、火、水、風の四つ。


ここに光と闇が加わり6属性。


これが一般の魔法と、精霊。


だが、ここにこの法則から外れた例外がある。


所謂”外道”


道を外す・・・・この世の理を無視し、あってはならない死んだ人を弄ぶ・・・・


本来想定していない事柄なだけあって、忌み嫌う行いだ。


人としてやってはいけない行為。


精霊には、存在しないはずの悪霊と死霊が存在する。


精霊は・・・・善の存在とまではいわないが、根は善良。

無邪気ともいう。


だが・・・・何かの拍子に、悪にそそのかされ、あるいは死に魅了され、道を踏み外す精霊がごく一部でいるようだ。


それが今回の死霊。



生あるものすべて、生老病死から免れない。一部を除いて・・・・


その理を無視する存在の死霊。

少数ながら力が強く、死霊となれば、死の・・・負のエネルギーを己の力とする事ができ、そこに魅了された精霊もいるようだ・・・・



そして、そんな死霊を統べる存在が、死霊使いと言われる・・・・ネクロマンサー。


死んだ人を冒涜する、恐るべき存在。


発覚すれば即、国を挙げ、ギルドを挙げての討伐対象になりかねない存在。


本人が望んでその存在になった場合だが。



だが、本人がネクロマンサーを希望しない場合、スキルを・・・・魔道具で譲渡する方法があるようだ。


今回の相手はネクロマンサーだったのか?

さらに洗脳や、他にもろくでもないスキルを所有しているようだが・・・・


「なあ皆、ネクロマンサーって知ってるか?」


俺は世津とミシェレとヴィヴィに聞く。


今は4人合流している。


「私にはわからないです、士門さん。」



世津はわからないようだ。



「私も知らないかな?興味なかったから。」



「それがあにさまの敵なのか?残念だが私は知らないぞ?聞いた事もない!」


・・・・これは困った・・・・


俺はバルトサールに確認する事に。


「死霊使い・・・・ネクロマンサーですか・・・・死霊の存在は存じておりますが・・・・死霊を使役する存在は、知りませぬ。」


バルトサールにすらわからないのか。


もっと情報が欲しいな・・・・


「あ、いや、そう言えば・・・・昔聞いた事があるような・・・・何でしたかな・・・・思い出しましたぞ、士門さま。ネクロマンサーかどうか、わかりかねますが、昔死者を操っていた外道が、街をいくつか滅ぼし、とある国を滅ぼす勢いだったとか。しかし、その国によって討伐されたと聞いております。恐らくその者はネクロマンサーだったのでしょう。」


・・・・死者を操り、街を滅ぼす?どれだけ凄いんだよ・・・・

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