第410話 久しぶりにすっきり!

俺が工房でアイテム作成に精を出していると、シビルと佐和がやってくる。


佐和が珍しく興奮気味だ。


「士門さん!シビルさんが素敵な香りを作ってくれたわ。早速試したんだけど・・・・凄いのよ!何ていうのかしら?癒しの香り?この香りを部屋の中で試したのだけれど・・・・凄く落ち着けたわ!」



・・・・珍しく同じことを言う佐和。

そんなに良かったのだろうか?


「落ち着け佐和。まるでそれではその香りが興奮剤じゃないか。」


「あ・・・・ごめんなさい。とんでもない効果だったので、つい・・・・」


「佐和、落ち着け。ほら、これを嗅いで。」



何やらシビルが差し出したのを佐和が嗅いでいる。あ・・・・何か良い香り?


檜っぽい?後は・・・・よく分からない甘い香りだな。


「シビルさんありがとう・・・・と言う訳で、早速試しましょうね。」



俺の意見を聞く前に、佐和がアロマポッドを用意。ポッドと思ったら・・・・アロマディフューザーとか言う奴か?


俺はアロマしないから分からないが、霧が出るやつ?そう言えばホームセンターにそんなのあったっけ?


しかも電池式のようで、どんどん霧が発生、部屋中がいい香りに満たされる。


おお・・・・何だか・・・・これは・・・・落ち着く?


「佐和・・・・俺アロマした事ないんだが・・・・これは効くな・・・・」


「そうでしょう?シビルさんに感謝だわ。私も久しぶりにリラックスしちゃったわ。今子供は2歳だけど、一番危ない時期なのよね。もうストレスが半端ないのよ。」


「う・・・・それに関してはすまない。子供の事殆ど任せっきりだからな。」


「それはいいのよ。私達も士門さんに頼り切ってるもの。だけど・・・・最近無茶しすぎでしょう?少しは落ち着いてね?」


そう言いつつ・・・何か飲み物を用意してくれる佐和。


紅茶か・・・・アロマと紅茶・・・・落ち着くなあ・・・・


暫らくシビルと佐和が話をするのを見つつ、ぼーっとしてしまう。


・・・・

・・・

・・



俺はいつの間にかベッドで寝ていた。


あれ・・・・・佐和とシビルと一緒に工房にいたはず?


俺は目を覚まし・・・・おや?妙に頭がすっきりしている。

身体も・・・・快適?


いつもスキルを使うと頭痛が酷いんだが、今はその頭痛がない。こんなのは久しぶりだなあ。


そして・・・・あ、やっぱり?隣で佐和とシビルが寝ていた。勿論、3人共裸だ・・・・・そうだ・・・・あの後・・・・ベッド・・・・俺専用の工房には、大きなベッドが備え付けてあって・・・・そこで・・・・


「士門さんおはよう!昨日は・・・・私から求めっちゃったけど・・・・よかったかしら?」


「・・・・佐和、色々ありがとう・・・・何だか生まれ変わったような気分だよ。」


「そう?ま、よかったというべきかしら?因みにシビルさんはベッドで着替えようとして、全部脱いで力尽きた様ね。」


・・・そうだ思い出した。


何故か妙に積極的になった佐和と、ベッドでゆっくり・・・・その間にシビルが・・・・そうそう、このベッド、職人さんに作ってもらった土台に、スプリングベッド複数設置してあるので、ぶっちゃけ大人10人ぐらい寝れる勢いだ。


だから・・・・シビルがベッドの端で寝たんだろうけど・・・・寝ぼけて寝てる俺の所まで来たのかな?



こうして俺は生まれ変わった?気分になり・・・・落ち着いて色々できそうだ。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る