第408話 避難所を新たな働く場へ

領地へ戻った俺達は、今居合わせている妻’Sと話し合う事に。


「王都で今、店が凄い事になっていて、品切れ続出、店内は客でごった返してる。あれだけ大きい店なのに、だ。そして・・・・女性用の下着が致命的な品不足のようで・・・・できれば職人さんをもっと増やし、増産したいんだが、どう思う?」


いち早く反応したのが佐和だ。


「今避難所にいる人達・・・・かなり残る筈なのよね?それならばその人達に働いてもらいましょう!先ずは・・・・何が出来るかだけど、おそらく兵士以外にも沢山人がいたわ。女性も相当な人数が居たんじゃなかったかしら?」


「ええ・・・・むしろ女性の方が多かったのでは?」


これは世津だ。


「あ、私もう何人か引っこ抜いてる。薬関連のスキル持ちって貴重だから。」


シビルはもうスカウト済みだったようだ。早いなあ。


「子供も沢山いたよね。私と佐和さんの子供も含め・・・・預かる場所を設ければ、お母さん方はいい働き手になると思うのだけど?」


イベッテが提案する。


あ、これに関しては、既に王都でも、ティンドールでもやってるんだよな。


どうしても女性は、子供連れが多くなってしまう・・・・最初は独身でも、職場で出会って結婚、妊娠、出産。そして、その後でも働きたいと希望する女性は多い。あ、これはこの世界では例外らしい・・・・


どうも働く環境も、金もいい、安全。こんな働く場はそうそうないので、ここでずっと働きたいようだ。


あ、そうそう・・・・店の商品、割り引いて売ってるんだよ、働いてる人には。

それもあるかな?しかも商品は比較的優先して受け取れるため・・・・その、特に女性は自分の下着のサイズが分かってるから、同じのをどんどん作れば、もしくは、一寸だけ融通してもらう・・・・まあ、このぐらいはね・・・・自分が使う分は。

ただ・・・・明らかな転売は、対応が違う。


知人に頼まれたぐらいならいいが、明らかに高値で売りつけるのは駄目だ。


まあ、そんな人は今までいないけど。


そもそも面接で危なそうな、怪しそうなのは、はじいてる。

いくら人手不足とはいえ、そう言った人が一緒に居れば、逆にマイナスになるから。



今、避難所では急ピッチであらゆる建築物を建築中。

住居が一番だが、工場、倉庫、店、宿泊所等々・・・・


しかし、どうしても住居が間に合わないので、異世界売買でテントを購入し、そこに住んでもらってる人もいる。


まあキャンプ用のと違い、本格的な奴だ。いわゆるベースキャンプ用の。

日本円で数十万するやつ。ただ、デカけりゃいいってもんじゃない。そんなのは素人には設営できないからだ。

そして・・・・意外と快適なのか、ずっと住み続ける奇特な奴も出てきて困る。

まあ、ちゃんとした住居が出来れば、問答無用で移動してもらうが。



ああ、こうやって町が、村ができるんだな。


そして規模が大きくなれば、あっという間に街だ。


あ、そうそう、俺は止めたんだけど、ティンドールで、御国台のメンバーが飲食関係に手を出しているようだ。


俺は止めたんだけどな。


商売自体は軌道に乗ってるようだが、年中休みなしの大忙し。まあ、自らすると決めたんだろうし、頑張れとしか言いようがない。


それとは別に、王都では、現地の人間に、食堂とか酒場をやってもらっている。


俺は気乗りしなかったんだが、人が集まれば料理のできる人も集まる訳で。


食材もあるし、最終的にやってもらう事にしたけど、うーん・・・・ここの料理はよく分からない。


明らかに日本とは食文化が違う訳で、味付けも違えば、使う食材も違う。


しばらく様子見かな。


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