第389話 ボースマ王国へ

流石にボースマ王国には、帝国兵がいるだろう・・・・


そう思ったのだが、よく考えれば、この王国、周りはすべて帝国の支配下にある訳で、別に兵が居なくてもいいわけで。


結局治安の維持に必要な兵が残ってる以外はいなかった。



そう、今回も影使いに先にボースマ王国へ侵入してもらい、ゲートを設置、しかる後に隠密行動の取れるやつらが潜入、逐次奴隷を解放していく流れは変わらず、あっという間に奴隷が解放。


これ、今俺がやってるからいいけど、相手にやられたら怖いな。


ゲートの管理は気をつけないと。


白河さんから貰ったゲート、全部ナンバリングされていて、ペアでわかるようになっている。


なので、万が一紛失してしまえば、どれが紛失したのか分かるようになってる。


一番駄目なパターンが、先にゲートを設置するわけだが、対のゲートは後で設置するので・・・・最後は誰かが回収するか、放置になる訳で。


このゲートの最大の問題点なんだよな。


それを思うと、どこ〇もドアって優秀なんだと気づく。


あれはドアを開けると、向こう側が目的地なわけで。


しかもそのまま回収できる優れもの。


どうなってるんだと思うけど。


で、ゲートで侵入して、だけど、この後も帝国の兵を拘束し、主だった場所を確保していく。


一体どうなってるんだと思わなくもないが、いやにあっさりと奪還できたなあと。


そうは言っても、全く兵がいないわけではなく、1万ほどは残っていたが、こちらは数倍の兵。


しかも見張りから発見できず、完全な奇襲。


このゲートは、広めるにしても完全に固定しないといけないな。


そうしないと、今回の様な戦争が簡単に起きてしまう。


・・・・

・・・

・・



「口田様、本当にありがとうございます!まさかこんなにあっさりと奪還できるとは思ってもおりませんでした。」



俺に礼を言うダミアン。


「ああ、そりゃあよかった。だが、ちょっと気になってな。あっさりしすぎてるだろう?あんたらがこれだけ何もできなかったのが、何故今回あっさりと行動できたのか。」


「それに関しては、やはり奴隷の解放が大きいでしょう。まさかこれほど速やかに奴隷が解放されるとは、思ってもいなかったでしょうし、我々も思ってはおりませんでした。」


・・・俺も疑問に思ったよ。奴隷の・・・・隷属の首輪・・・・簡単な造りなんだよな。

こんなの誰も解析できなかったのだろうか?


そう思って聞いてみると。


「とんでもありません。我々の方にも解析スキルを持っておる者はおりましたし、魔道具の作成に長けた者もおりましたが、こんな簡単に魔道具を無力化できるアイテムを作り出すなど、不可能ですよ!」


・・・・そうなのか?うーん・・・・俺は何かとんでもない事をしたのか?

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