第383話 アルムデナ公国
船で向かったのだが・・・・
「なあ、アルムデナ公国って何処か知ってる?」
「え?ボク知らないよ?」
・・・・しまった・・・・船を出したはいいが、知らないよ・・・・
戻って出身者がいないか聞いておくか・・・・そう思ったが、ナビ子さんは優秀だった。
【ご心配なく。きちんと場所は把握しております。下位の精霊が監視しておりますので。】
よかった・・・・
「何だ分ってたのか。ボク心配して損しちゃたよ?」
【ロンダーヴ様失礼しました。現在精霊に戻れないのを失念しておりました。】
「まあ仕方ないよね。随分久しぶりの登場だからね。誰かが忘れてたわけじゃないよね?」
【誰に向かって言っておられるのか判りかねますが・・・・忘れてはいないようです。単に出番が無かっただけのようで。】
「そう?ならいいんだけど。だってほら、タイトルの・・・・最近出てないでしょ?」
【それを言ってはいけません!ちゃんと考えがあるようですから。】
「なあおまえら、精霊同士で何を意味のわからん事言ってるんだ?」
【わからなければそれでいいのです。フラグを置いておきましたから。さて、件の帝国兵ですが、この先にいます。もう既にアルムデナ公国の出身者が向かって、侵入しているようですね。】
・・・・素早いな。
というか距離はそんなになかったのか?
【ルーロフ様の影に影使いが潜っていましたので、あっという間です。】
さよですか・・・・そうだよな、あいつが野郎を背に乗せるとは思えないからな。だから・・・・色々便利だな影使い。
・・・・
・・・
・・
・
アルムデナ公国内
とある兵舎
「・・・・おいマルコ、聞こえるか?」
「うん?誰だ俺を呼ぶのは?」
「静かに・・・・私だよ、ディエゴだよ。」
「何?何でお前が今ここに居るんだ?出兵してるはずじゃあ・・・・」
「時間が無い。腕を出せ。奴隷から解放してやるから。」
「え?開放ってできるのか?」
「これを腕に付ければあっという間だ。」
「お?おお?・・・・凄い!外れたぞ。」
「あ、それもう一度着けてて。それと、これを仲間に付けてほしい。誰かに付けたら、そいつに別の奴に付けさせてほしい。人数が多すぎるからな。」
そう言って隠密行動がとれるメンバーの1人が箱に入っているわご・・・・ミサンガを渡す。
「おう!これ全部魔道具か?まあ任せとけ!」
・・・・
・・・
・・
・
一時間後、奴隷にされていた帝国兵はほぼ全員開放された。
本国の兵は、約1万。それに対し開放された奴隷兵士は約9万。
これらがいきなり蜂起。
あっという間に1万の帝国兵は駆逐された。
ここまでわずか数時間。
これが後に永く語られる事になる”3公国開放の奇跡”である。
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