クチタ領”クチタ”
第363話 領地へやってきた農家に話を聞いてみる
領地のちょうど中間地点辺りを領主の住処と定め、主だった建物が完成。
早速領地経営といきたい所だが・・・・
俺にはノウハウが無いので、結局丸投げだ。
貴族とはそういうものらしい・・・・いかに優秀な部下に任す事が出来るか・・・・
幸い、イベッテがその方面ではさすがに王族だけあって・・・・しかもギルドに長年勤めていたので、詳しい。
人も・・・・今の所は獣人が多いが、職人を中心にかなり集まった。
職人ではないが・・・・農業の従事者と言うべきか・・・・農家の次男坊三男坊・・・・もしくはもっと・・・・後を・・・・土地を持てない人々が、俺の領地だと土地を得る事が出来ると聞き、かなりの人数がやってきた。
領内全般にいるせいか、どれだけいるのか把握が出来ていない。
兎に角土地はあるので、ヨハンの風魔法で木を切断し、ミシェレの土魔法でひたすら耕してもらい、農地にしていく。
しかし、全部を開拓するわけにもいかず、ある程度森を残しつつ、開拓している。
そうしないと・・・・きっと後々手痛いしっぺ返しを食らうからだ。
そんな中、農地を開拓していると、ある農家がやってきた。
どうやら若夫婦か、これから結婚するのだろう。
そう思い声をかけると、
「あ、これは領主さま、え?私達ですか?実家は小さな農家で、私は3男坊でございまして、跡を継げる訳もなく・・・・そして、隣の女性ですが・・・・やはり私が住んでいた近くの農家の娘さんでして、私と同じく、4女でございまして。このまま地元にもおれず、そんな時領主さまのお話を聞いたので、声をかけた所、一緒に来てくれたんです。」
「領主さま、ありがとうございます。まさか土地を頂けるとは思わなかったので、感謝です。この人ともうすぐ結婚もできますし。実家に残っていれば結婚なんてできませんから。」
・・・・世知辛い世界だなあ。
「ああ、一つ注意しないといけないのはな、自分達の住む場所を建て増しとかはいいが、人に売ったりはしないように。手放すなら、返納してもらう。」
「ととっとんでもないです!こんな広い農地、しかも水の心配もございませんし、何よりあんな立派な家に住めるんです!手放すなんてとんでもないですよ!子供が産まれれば、その子に継がせますし。」
・・・・そんなに立派な家なのか?
突貫で作ってもらったんだけどなあ・・・・聞けばまともな柱もないような家に、普通は10人とかの人数で住むらしい。
しかも狭いらしい・・・・それを思えば、田舎の村長が住む家程の家なんだとか、俺が提供した家は。
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