第362話 あらゆる職人がいる
獣人の中には、力の強い種族、素早い種族、魔法の得意な種族等々色々いるわけで・・・・
全体的には、力が強い種族が目立つかな?
次に素早い種族。
さらにはエミリーたちのように、臭いに敏感な種族、耳がいい種族等々。
そして千人もの獣人が集まれば、あらゆる職種の獣人がいるわけで・・・・
そして、先程のように気の荒い奴らもいる訳で。
だが・・・・
「そ・・・・その・・・・す・・・・済まねえ兄貴!あいつとはどうしてもうまが合わねえつーか!つい無意識にやっちまうんだ!」
「申し訳ない!どうか勘弁してつかーさい!」
先程揉めてた2人がやってくる。
いずれも屈強な体躯の獣人だ。
2mは超えるその背の高さと、めちゃくちゃがっしりした肩幅・・・・ラガーマン?と思わせる筋肉の鎧をまとったその体、日本でこんなのに挑んでも、あっさり返り討ち・・・・と言うか相手にもされなさそうだ。
それがこの世界では・・・・俺みたいにそんなに恵まれてるとは言い難い体型でも、あっさりボコれる。
あ、そうそう、結局この2人は相性が悪いだけで・・・・別に喧嘩しに来たわけじゃない。
獣人の扱いが悪すぎて、今回の俺の領地の話を聞いて、今後の見通しが無いからと、やってきた連中の1人のようだ。
どう見ても力仕事に向いてるからなあ。
そう言った方面に役立ってもらおうか。
あ、勿論、大工や、木の加工をしていた職人・・・・見習いもいた訳だが、結局腕が確かでも、いいように使われてる連中ばかりで、やはり見切りをつけてやってきたようだ。
今回の俺の所へ職人を送ってくれてた中にもいなかったようで、どうやら元の工房では、獣人を独立させるとかの考えはなかったようだ。
そして、気が付けば、3人が獣人を仕切っていた。
「おい、そっちじゃあねえ!ちゃんと並べ!」
「はーい、此処で待っててねえ?」
「ではあなたは手先が器用だから、服を作れると?」
・・・・1人1人何が出来るのか確認しているようだ。
結局、子供もかなりいたわけで・・・・家族でやってきた連中は、子供は無理だが、夫婦で働くことはできるようだし・・・・で、多いな、200人程未成年がいる。
学校を作る必要があるな・・・・
俺の所へ来た職人の大多数は独身だったからな。
結婚するとかの甲斐性は、まあ無理な扱いだったようだからそうなるんだけど。
結局建築関係で活躍できそうな獣人は100名ほどいた。
獣人の中には、ごく少数ながら、土魔法を扱える獣人がいたので、この獣人達は、問答無用で建築関係に回ってもらう。
そして・・・・農業関連の獣人が多い。どうやら今まで、人力で畑を耕す人員としての扱いだった連中が、多かったようだ。
農耕馬とか使えよ?牛とか。
え?獣人の方が扱いやすかった?よっぽど獣人の地位が低かったんだな。
・・・・こうして獣人が集まりつつ、半年以上が過ぎ・・・・獣人だけで2千人を超える人数になっていた。あれ?そんなにこの国に獣人いないって話だったよな?
どうやら、隣国からもやってきたようだ。いいのか?国を跨いでも?
そして・・・・精霊のロンダーヴだが・・・出産を無事終えていた。
元気な男の子だったようで、人と変わらない赤ん坊のようだ。
母親が精霊だから・・・・どうなるかと思ったんだが。
そして・・・・
「子供を産めば、また精霊としての姿になれると思ったんだけどね・・・・ボクは人の姿のまんまだよ。もう戻れないのかなあ?この子がいるから戻らなくってもいいんだけどさ?」
と言っている。
そして・・・・領地の建物の大多数は、どんどんやってくる移住者の住居以外は殆ど完成していた。
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