第352話 血を見るのは慣れないな・・・・

俺は、シビルから麻酔・・・・らしき薬と、眠り薬を用意してもらい、エミリーにまず眠り薬を飲ます。

あ・・・・意識が無いからどうするか・・・・?


「口移しで飲ませて下さい。」


シビルがそう言う。


いいのか?まあいいか・・・・?シビルは飲ませてくれないの?他の人は?


・・・・誰も目を合わせてくれない・・・・じゃあいいか?役得ってやつ?

口移しで飲ますが・・・・意外と難しい。結局、一度口に含んで、エミリーの口に流し込み、その後、口で口をふさいで、もう一度流し込む。

上手くしないとこぼすんだよな?一応飲んでくれた・・・・


その後、気絶したままはまずいので、一応起こす。

後ろから抱きかかえ、背中を膝で押す。


うっ!とか言って意識が戻ったようだ。


その後、既に眠り薬を飲んでもらってるので、すぐに意識がなくなる。


この後・・・・麻酔?を使う。

飲ますらしい。あ、しまった・・・・意識が無いから飲んでくれるのか?

もう一度するのか?


・・・・

・・・

・・



麻酔?が効いてるか分からないが、エミリーの足を切る事に。

俺はナイフを取り出し・・・・一応、周りでエミリーを押さえてもらう事にした。

それと、万が一暴れると困るので、可哀想だがベッドに縛り付けた。


左足を触りつつ・・・・うーん分らん・・・・足の付け根付近の骨らしいので、切ってみる。

骨まで出さないといけないからなあ・・・・


うーん・・・・骨が見えたがよく分からん。

多分こちら側じゃあ見分けがしにくいんだろう。


今度は足の外側を切開する。


世津が血を拭ってくれる。


・・・・お、骨がずれてる場所発見・・・・この付近に欠けた骨があるのか?結局分からない。たぶん・・・砕けてしまって、残ってないんだろう。

それと・・・・足の悪い状態から成長したんだよな、きっと。なので・・・・ここは一度・・・・骨を切断して、足を・・・・長さを合わせて引っ張って固定し、スキル・・・修復で骨が再生できればいいけど・・・・試すしかないな。


俺はナイフで骨を切断する。変な断面があったから、そこを狙って。

急ぎ、予め切断する事は想定してたから、足を固定する棒を念のため4本用意してるので、これで足を固定していく。

右足と長さを合わせていく。これが難しい。

左足を引っ張らないといけないからな。

何とか・・・・たぶん同じ長さにしたので、しっかり固定。多分今回一番此処をしっかりしないと、僅か1ミリでもずれれば違和感あるだろうから。


そして・・・・右足と向きを合わせ、同じ向きに、長さもそろえ、完全に固定させてしまう。


そして・・・・修復スキルだ・・・・


今左足は骨と骨の間が、約1センチ空いている状態。修復スキルで・・・・おお!骨が再生してくぞ?

これ本当は違う骨を移植するんだろうな、日本では。骨の一部を切り取って、くっつけて、とか、後は・・・・何か人口物・・・・詳しくは知らないが、よくボルトを入れるとか聞くからなあ。


まあここは異世界。気にしたら負け。


どんどん骨が再生し、完全にくっついた。

よし・・・・後は・・・・傷が残らないように・・・・再生魔法か?


一応、異世界売買に縫合糸や縫合針、鉗子・・・・探すと医療用器具セットとかいうのもあったので買ってある。

恐ろしいな・・・・こんな・・・医療器具が通販で買えるとか。


一応、止血もして・・・・まあ、太い血管は避けてるが・・・・神経とか分からないからな・・・・ごめんよ、もし神経繋がらなかったら・・・・責任とるから。


一寸だけ縫って、魔法を使う。

ある程度傷が塞がったので、糸を抜く。

もう一度魔法を。


俺の頭がボーっとしてきたが、完全に傷口は塞がり、見た目は綺麗な左足だ。

うん・・・これで切開跡があったらかわいそうなんだが・・・・あ、そうそう、彼女達獣人なわけで・・・・

腕や足は細かい毛でおおわれてるんだよね。まあ、犬や猫みたい?


お腹や・・・・性器・・・・の部分は毛に覆われて無いんだけどね。顔もだけど。勿論肉球もない。

だが、毛深い印象は全くなく、寧ろきれいだ。


なので、もしかしたらエミリーの足は、傷だらけだったのかもしれない。毛のせいで分からなかったけど。



こうして、見た目は完全に回復したエミリー・・・・後は目覚めて、きちんと足の感覚があって、歩けるかどうかだな。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る