第351話 エミリーをじっくり見る

俺はエミリーの下半身をまじまじと見る・・・・


あ・・・・いかん・・・なんかいい匂いがするぞ?何でだ・・・・?あ、風呂上がりだったな・・・・


集中しないと。


足を伸ばした状態で、開いたり、曲げたり、色々したが・・・よく分からん。

世津達にも見てもらう。その間にソフィーとナタリーの足と見比べる。


うーん・・・・見事なおみ足で・・・・鍛えてるのか、しなやかそうなんだよな。何というか、ふくらはぎ見ればよく分かるが、俺好みのスラッとした・・・・は!何を考えてるんだ!いかん・・・・


うーん・・・・特に3人に違いは見られない・・・・やはり素人の限界だな。


そうだ・・・・鑑定だ、鑑定先生に頼ってみるか?


俺はエミリーの足を鑑定したが・・・・ここで驚く鑑定結果が出た。


左足が1センチ短い・・・・左足の骨の一部が正常に接合されていない・・・と出た。


何だと?足の長さが違うだと?しかもきちんと接合されていない?見た目分らんかったぞ?


仕方ない・・・・強く触るか?


「エミリー、どうやら君の左足に原因があるようだ。長さが違っていて、しかも骨がきちんと接合されていないらしい。」


「え?どういう事ですか?」



「よく分からないが・・・・きっと君は昔、左足に大怪我を負ったんだろう。骨が折れたか、砕けたか・・・・たぶん複雑骨折だろう・・・・これをきちんと医者に見せなかったか、治療できなかったか・・・・まあ獣人ってのは、ひょっとしたら人より怪我の回復が早いのかもしれないが・・・・骨がきちんとくっついていない状態で治っちまったんだろうな?」


「え・・・えええ!どうすれば?」


「痛いのは大丈夫か?」


「え?えっと・・・・耐えます・・・・どうするんですか?」


「ああ・・・・俺は回復魔法が使えるが・・・・たぶん今魔法を使っても、治せないだろう。だからな、一度足を切り刻んで、骨を見る。場合によっては骨を切断し、欠けた骨があればくっつけ、ずれていれば元に戻してってのをする。」


「ひい――――!怖い!!!!」


「おねえちゃん!しっかりしてえ!!私達があ・・・・ついてるよお?」


「そうだぜ姉貴!万が一歩けなくなっちまっても、最後まで俺達が面倒見るぜ?」


「歩けなくなるの前提って嫌だあ!」


・・・・ちょっと落ち着かそう。


「痛くないようにはするつもりだ・・・・シビルがそう言った薬を持ってる・・・・よな?」


「ああ、持っている。痛み止めに痛みの回復剤に、ああ、まだ完全ではないが、エリクサーっぽいのはあるぞ?」


「エリ草から作ったやつか?」


「ああ、そうだ・・・・」


俺はふと思ったんだが、シビルは何で獣人の前ででこんな口調なんだ?


俺はこっそり聞いてみる。


【なあシビル、いつもの口調じゃないけど、獣人に何か思う所があるのか?】


【え?だって・・・・私が砕けた言い方をするのは・・・・士門さん、あなたと、あなたの他の奥さんの前だけなんだよ?格下の獣人の前では、あれが普通なんだよ?】


【あれか、最初に俺に対する口調がきつかったのって・・・・】


【うん・・・・でもね・・・・今更変えられないから!】


まあそう言う事らしい・・・・


俺とシビルは皆の所へ戻り、エミリーの治療を開始する事になった・・・・



「いやあ!助けてえ!」


「今から君を助けるんだぜ?」


「嘘だあ!切り刻んで弄ぶんだわ!いやあ・・・・ぎゃ!」


あ・・・・豪快に頭を打ちやがった・・・・白目むいてるぞ?気絶しちゃったか?まあいいや、このまま治療だな。

念の為・・・・麻酔とかシビルは持ってるのか?あれば使おう。

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