第337話 ドジっ娘現る
俺はシャンプーの在庫を確認しに行き、あったのでいくつか持って女性用の入り口付近まで来た。
受付へ渡そうと思ったその時、1人の女性が風呂から出てきたのだが、何やら抱えて・・・・何を抱えてるんだ?俺の方へ向かってくるので・・・・前見えてないよな?避けたのだが・・・・
「きゃー!」
とか言いながら足元に何かが落ちたのを踏んづけてしまったようで、俺に向かって突進してくる。
あ!と思ったが遅かった。
俺は両手にシャンプーとリンスを持っていたので、咄嗟に避けられず、見事にその女性の突進を食らってしまった。
女性を抱きかかえるようにして倒れたので、女性にけがはないようだが、ごめんその、色々はだけて見えてます・・・・胸とか。
「あああああ!ごごごごごめんなさいいいいい!またやってしまった・・・・お怪我はないですか?」
「大丈夫、落ち着いて。怪我はない。それより・・・・胸元、はだけてるから・・・・」
「え・・・・?あ・・・・きゃー!えっちーーーー!」
何で?恥かかないでいいように教えただけだよ?
俺だけが見たんだ、もっと大勢に見られるよりましじゃないか?
俺の頬に真っ赤なモミジマークが
ついたが、気にしないでおこう。
慌てて去っていく女性だが・・・・おーい・・・・忘れ物・・・・
かかえていた荷物を忘れて去って行ったよあの女性。
今の時間、職人を招待したわけで、職人しかいないはず・・・・ドジっ娘な彼女も職人なのか?
いや・・・・娘って歳じゃないよな?
俺はシャンプーとリンスを女性用の受付に渡し、戻る。
あ・・・・何だろうこの荷物。置いてったよさっきの娘さん。
しかし、何ださっきの?妙に・・・・バスローブか?フワフワで一瞬だったけど、手触りが良かった。
あんなのお店で扱ってたっけ?
そう思っていると、何やら別の女性が出てきた。
「あ、あれ?いない?ちょっと姉貴どこ行っのんだよ全く!」
「あーいないねえ・・・・まああの娘だからね、またドジっちゃったんじゃない?」
2人の会話が聞こえる・・・・そりゃあ目の前に居たらいやでも聞こえる。
「シャンプー無いから言いに行くって出てったきり・・・・目の前に店の人いるのに、あいつったら全く・・・・」
「あ、あれ?ねえねえそこのお兄さん?あんた店員さん?その抱えてる荷物ってあんたのかい?」
聞かれたけど・・・・
「ああ?俺って店員になるのか?まあ俺の店だから店員かもしれないけどな・・・・あ、この荷物な、さっき女湯から飛び出してきた女性とぶつかってさ。落としてって、そのまま去ってったんだよ。もしかして知り合いかい?」
「ああうん知り合いというか、あれは姉貴だよ・・・・全く何であんなドジっ子が姉なんだよ全く・・・・」
・・・・男前な女性は全くっていうのが口癖なのか?
ボーイッシュな女性だなあ。
それにしても・・・・何着てるんだこれ?えらくフサフサしてる?
もう1人もそうだけど・・・・えっと、何で頭に耳付けてるの、2人共?流行りか?
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