第335話 三つの街の建築ラッシュ

王都とティンドールから、建築関連の職人がどんどんやってくる。

流石に勝手にやってこられても困るので、それぞれティンドールと王都、面談、手続きの場所は俺の店だ。

人手が圧倒的に足りていないので、歓迎なのだが、たまに勘違い野郎とかいるので、対処に困る。


俺様が来たからには、すげー建物にしてやるよ?え?すげーってどんなだって?そりゃあおまえ、すげーったらすげえんだよ!


具体的な事を言えない輩には、退場を願うか、下働きだ。


そして、本当に腕のある職人は、建築関係のまとめ的な場所があるようで、そこからの推薦状を持参してくるように連絡をしてある。


この事は、イベッテとパメラさんが詳しいので助かる。


そして・・・・呼んでいないのに、ガエル師匠がやってきた・・・・

あんた店は、工房はいいのか?


「おう、相変わらず景気が良いじゃねえか!」


「まあお陰様でね。色々建物を建てないといけないが、人手不足でね・・・・」


「そりゃあ大変だな!・・・・ところで、鍛冶職人は間に合ってるのか?」


・・・・まさか自分が、と言わないだろうな?

剣はいらないが・・・・金具が作れる職人なら欲しいな。


「武具はいらないよ?いるのは・・・・金具だな!そういった職人融通できるの?」


「おう!あたりめえだ!俺は武具専門だが、工房は色んなもの作ってるぜ!」


「そういえば、色々置いてあったような・・・・」


「店にも置いてるぜ!流石に俺はいけねえが、どうだ、俺の弟子を何人か使ってみねえか?」


「いいのかい?助かるけど、そっちの工房まわらなくなるんじゃ?」


「・・・・大丈夫だ。そもそも、独立させてやりてえ連中だが、独立先がねえんだよ、王都じゃあな。なら、何処か知らねえ街に行くか、お前さんの所の様な新たな街に行くしかねえ。」


・・・前もそんな事聞いたような?


俺も剣は打てるが、必要なら細かい物も作れると思うけど、異世界売買で蝶番やら釘やら、何でも手に入るからなあ・・・・とは言っても、数百件、数千件の建築には対応できないからなあ。


「師匠の紹介なら、間違いが無いんだろう?なら・・・・何人か。そうだな・・・・今街を3つ開発してるから、それぞれに出せる事は可能?」



「お!そりゃあありがてえ!早速儂も10人程都合付けるか。それとだな、他の職人ららも声をかけておいてやるよ。何処の職人も、弟子の行き先がが無くってな。かくいう儂の次男も、独立できず工房で飼い殺しよ。腕は確かだからな・・・・使ってやってくれ。」


師匠がそう言うと、後ろから40ぐらいの職人と、20歳ぐらいの若い職人が現れた。


「口田様、機会を与えて下さりありがとうございます。」


師匠の次男とその息子らしい。

うん?普通実の息子なら、次男でも支店とか任せたりしないのか?そう思ったのだが


「儂の工房は、王都一軒だけなんじゃ。なのでな、支店やらは無いから、行き場が無いんじゃ。」


この後、3日ほどかけて、大量の職人がやってきた。

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