第333話 もう一つの街の名は・・・・

「ああ、それとのう、婿殿のいない間に新たな領地についての話があったから、やってほしい事があるのじゃ。」


王様がそんな事を言う。

何だろう?


「そんなに色々できないけど、何をやらせたいんだ?」


「そう言うな。実はな、ダンジョンと港、距離が結構あるじゃろう。中間あたりにひとつ大きな都市が出来んもんかと思ってな。婿殿の拠点としても、中間の位置は何かと都合がいいぞ?領地全体を見渡せるからのう。」


・・・・なんで今更そんな事を言う?


まあ、確かに数十キロ・・・・90キロぐらい離れてるのか?


車なら一時間もあれば行ける距離だが、馬車ではな・・・・中には馬ではなく、よく分からない生き物に曳かせてるのもいたようだけど。


・・・・

・・・

・・


「私達が治める街の名前を決めましたよ。もうシンプルに・・・・ビクトルさんの名字、”オジャ”にします!」


パメラさんの力強い発言・・・・・・・・そのままやんけ。いいけど。


「ダンジョン名もオジャダンジョンか?」


「いえ、そこはビクトルダンジョンです。」


さいですか・・・・


そして、懸案事項の一つ、領主である俺の居場所がどこになるかだが・・・・


丁度湖のある場所が、ダンジョンと港の中間地点付近らしく、俺はこの湖を見下ろせる小高い場所を選んだ。


館を建てれば、その周りが発展する・・・・はずで、湖の反対側が発展するように考えた。


湖は・・・・ほぼそのまま。だって眺めがいいんだよこれが。


毎日見ても見飽きないぞ?


そんな訳で、中間地点付近を拠点と定め、さらに道を作る。


ここを中心に東へ西へ、南へ北へ。


どこかで聞いた事のあるようなフレーズだが・・・・エス▼バンか?


翌日、試しに地面に穴を掘ってみる事に。


もしかして温泉が!と思った訳だが・・・・


俺の運が働いたのか、最初のボーリングであっさり当てた。


マジっすか?


これで、毎日新領地でも温泉が!


「士門さん?ね、もしかしてダンジョンの周辺や、港のある場所でも温泉出るんじゃない?」


三津枝がそう指摘してくる。


そうだなあ・・・・


「じゃあ今度試すか?」


「頑張ってね!」



結局俺か?


・・・・

・・・

・・



結論から言おう、出た。


結構深く掘ったが、出た。

折角開発が進んでいるのだが・・・・もうこれは思いっきり変更だな。


取り敢えず土魔法で簡易的な風呂場を作ってもらったが・・・・


これがもう気持ちよくってね・・・・


これはもう流行ること間違いなしだな!

だが・・・・地下に源泉があるとして・・・・もしかして火山とか無いよな?


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