第332話 街(予定)の命名
さて・・・・何度も言うが、いつの間にか俺の領地はホープとなっていたらしいが、あくまで領地の名前だ。
街の名前ではない。
ホープ地方というべきか。
だが、100キロ四方ほどの大きさの領地だ。
街が一つではおかしいだろう?
いずれ10も20も村・町・街・都市が出来ると思うが、最初の一歩として、2つの街を命名したい。
ダンジョンの街、港の街。
いずれ大都市になるかもしれないから、しっかり決めたい。
悩んだが・・・・ダンジョンの街は、パメラさんに任せる事に(命名も含め)。
そして今、妻’Sと港の街の名前を考えている。
「あの、白河さんの所は、シラカワ領なんですよね?今からでもクチタ領に変えますか?」
世津が言う。
「そうだな・・・・いっその事、街の名をホープに、領地の名はクチタの方がわかり易いか?」
そして詳しいイベッテが、
「あ、それはいいかも?できますよ?まだ正式に領地の命名がされている訳じゃないし。ホープというのも、勝手に?広がった名前ですから・・・・」
「あれ?でも確かもう国へホープと報告してるんだよね?」
そこへ佐和が、
「そこはあいまいな感じね。別にホープというのが、都市、街の名前としてもいいらしくって。士門さんが頂いた領地そのものが大きすぎて・・・・まだ変更はできるみたい。私がイベッテさんと城へ手続きをしに行ったのだけれど、書類そのものがあいまいで・・・・」
「じゃあなんだ、ホープというのは、街の名前という事にしてもいいと?」
「ちょっと待って・・・・あら?そうね、そうできる・・・・うんうん・・・あ!これ・・・・変な事が書いてある!」
何かイベッテが見つけたようだ。
「私も新領地の手続きってした事ないから、気が付かなかったけれど、慣例で領主の名字を領地名にする事が多い。そしてこれが重要なのだけれど・・・・必ず領主が手続きをする事。」
・・・・じゃあ佐和が手続したというのは?
「・・・・無駄に、終わったという事ね。私が手続していた時、大臣さんはそのような事を言っていなかったわ。雑過ぎて泣きそう・・・・」
・・・・
・・・
・・
・
俺は皆を引き連れ、城で確認をする。
件の大臣が現れたのだが、
「なんと?ちょっと待たれよ・・・・おお!本当じゃ!記載してあるのう。なにせ、今まで本人以外が手続に来た事なぞ無かったのでな。気が付かんかった。という訳で、この書類は無効じゃな・・・・」
後で佐和を慰めよう。
イベッテも落ち込んでいる。
・・・・
・・・
・・
・
王様が同席し、再び領地の命名に関して議論をする。
どうやら城ではクチタ領と認識していたようで、ホープというのは街の名前という事で、勝手に広まったようだ。
「おう!知らぬとはいえ、面倒な事をさせてしまったのう。まあ、普通は新領地は、後の事を考え、領主の名字から取るのが慣例なのじゃよ。尤も、領主が代わってしまっても、領地の名はそのままじゃがな。よくあるのがのう・・・・直系の男子が居なくなり、別の爵位持ちの男子と、娘が結婚し、領地を継いだ時に別の名字になってしもうた、というのがだ。ほれ、ティンドールがその例じゃな。」
この国の名前も城の名も、遥か昔の名で、元々は国名ではなく、街や都市の名前だったらしい。
面倒なので覚える気もないが、色々あって、国王の名字と、今居るこの国の名は、全く関係が無いそうだ。
・・・・結局、手続きを再度行い、領地名がクチタに、港の街(予定)をホープとする事にした。
で・俺は何処に館を構えればいいんだ?
また何やら・・・・クチタ領クチタとかいう名前になるのか?
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