第328話 港へ向かってみる
家へ戻ってきた俺達だが、意外にも、オデットが声をかけてくる。
「あの、王子さま・・・・そろそろ港も見てほしい!私頑張った!」
そうなのだ・・・・見に行っていないが、港は完成している・・・・らしい。
なので、一度行こうと思ってたんだが・・・・なかなか機会が無くってね。
あ、道も既に繋がってるようで、残すは用水路のみ。
あとは、適切に宿なり料理店なり、店を作ったりするのみ。
そうだなあ・・・・一度ちゃんと見に行くか。
「よし!オデットの頑張り、見せてもらおうか!」
俺がそう言うと、飛びついてくるオデット。
「キャー!やったあ!やっと私の頑張りが分かるんだ!もう見たらすごいんだから!王子様私にメロメロだよ?」
おふう・・・・もう既に小さな体にグラマラスボディな美女に抱きつかれたら・・・・もう破壊力抜群。
既に撃沈されているのですよ。
そんな彼女と、ミシェレ、そして妻’S全員を船に乗せて、出発する。
・・・・
・・・
・・
・
そこには立派な港が出来上がっていた・・・・
いや、立派過ぎはしないか?
どう考えても大型船が数隻入港できる。小型専用の船着き場も多数あるし・・・・
船、小型船なら数百隻は湾内に停泊させられるんじゃないか?
「凄い・・・・どうやってこんな立派な設備にしたんだ?」
「うん!水魔法を極限まで鋭くしたらね、岸がスパッと切れるんだ!それを繰り返し、いい大きさにしてね、あとは船が着岸できるように整えたんだ!大型船が入港しても座礁しないように、深さもばっちり!」
うん・・・・深さはねえ、見えないから信用するしかないけど、海の生物であるリヴァイアサンなオデットが言うなら間違いないだろう。
で、ミシェレが割り込んでくる。
「実際は、私が岸を切り取った塊を押し固めて海に入れても大丈夫なようにしたんだけどね。結局私とオデットがいないと此処まではできなかったよ?」
うん、流石は神獣。こんな短期間でここまでやってのけるとは。
俺殆ど関わってないし。
そうそう、道中、船から道を見てたけど、しっかりできてるんだよね。
ひたすら真っすぐ。
所々、街やら農地やらの為に、分かれ道があったりはするんだけど。
うん、見事だ!
奥様達も、港周辺がどうだったか見てたので、その変わり様に皆驚いているようだ。
そしてオデットが・・・・
「今晩、ご褒美欲しい!」
「私も欲しいな?」
ミシェレもか・・・・
「では儂にも何かくれ!」
一瞬固まるヨハン以外の全員。
因みにヨハンは現地に居たりした。
「おい・・・・俺はそっちの趣味はないぞ?」
「儂もないわ!何を勘違いしておる!儂がしてほしいのはだな、儂の住処、もっと快適にしてくれい!だ、わかったか?」
どうやら、領地の何処かに寝床があるらしいが、そこを改造してほしいようだ。
ミシェレとオデットは・・・・
「今後王子さまと一緒に住めるなら、別にそんなのしなくてもいい!」
「私も一緒に住んでも?」
もう半分一緒に住んでいるミシェレと、いつもは海に住んでいるオデット。
おいオデット、人化しても水のある場所に住まないといけないとか、無いよな?
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