第325話 ギルドへ相談

結局、一度ギルドで相談をする事となり、魔方陣で外へ。


ホムンクシーさんだけは、念の為ゲートで戻ってもらう。


外へ出ると、ブリセーニョ殿とギルドへ向かう。


・・・・

・・・

・・


「よく分からないのだが、結局どうなるのだ?」


ミゲルさんが聞き返してくる。

うん。俺もあまり分かってないからな。


「結局、何も変わらないかもしれないし、ダンジョンそのものが大きく変わるかもしれない。」



「うむ・・・・暫く考えさせてくれ。国とプラシド・ネグロン・イ・ゴディネス伯爵にも報告をせねばなるまい。」


・・・・

・・・

・・


先ずは近くの伯爵宅へ。


「おーい、じいさんいるか?」



「ちょ、ちょっちょ口田殿、何て言い方を!」


「良いんだよじいさんで。じじいでもいいぐらいだ。」


「仮にもこの街の領主ですぞ?宜しいのですか?」


「いいのいいの、どうせここにはいないだろうし・・・・」


「それはどういう・・・?」


俺が困っているブリセーニョ殿と会話していると、執事らしきおじちゃんが現れる。


「これは口田侯爵さま、ようこそ・・・・と言いたい所ですが、察しの通り、此処には伯爵さまはいらっしゃいません。」



「はー・・・・またか・・・・すまないね、じゃあ城へ行ってくるよ。場合によっては暫くじいさん、城へは行かないかもしれないがな?」


「何かございましたか?」


「ああ、いずれ分かるだろうから、予め伝えておくが、あのダンジョンな、ひょっとしたら大化けするかもしれなくてな。」



「申し訳ございませぬ口田侯爵さま。今のではさっぱりわかりませぬ。この阿呆の頭にもわかるように説明頂けるとありがたいのですが。」



「ああ、すまないね。実は・・・・(事情により短縮)」


「なんと!そのような事が・・・・しかし・・・・恐らく伯爵さまは、ダンジョンは現状のままにしておくでしょう。」



「え?意外だな?真っ先にうはは!先があったのじゃ!とか言いながら突入しそうだが?」


「はあ・・・・あの方お一人なら間違いなくそうするでしょうが、仮にも伯爵さまはこの街の領主でございます。そこのダンジョンに変化があれば、ダンジョンを利用するこの街の冒険者にも影響が出ましょう。今まで安全にダンジョンへ向かえていた者たちが、未曽有の危機にさらされる事になりかねませぬからな。ああ見えて伯爵さまはそのような事をお嫌いになられますので。」


・・・・意外だな。一応領主なんだな。どうやら伯爵は、若い冒険者に過度の危険を冒してもらいたくないようで、折角安全にダンジョンで働ける・・・・うん、もう働くでいいよな?ダンジョン工場・・・・それをぶち壊して危険極まるダンジョンになってしまえば、若い命が無駄に散る可能性が増えてしまう・・・・。




俺達は船で王都の城へ向かった。

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