第324話 ホムンクシーさんの見解
「このダンジョンですね。しばしお待ちを・・・・アクセス・・・・データベース閲覧開始・・・・システムエラーあり・・・・管理者?不在?更新プログラム・・・・エラー・・・・」
何やら時々聞こえる声。意味が分からないが・・・・
「解析終了。このダンジョンは、948年前にシステムエラーの為、管理者の更新が出来ていない状況のようです。」
「えっとつまりどういう事?」
「948年前に、何かしらの外部よりのシステムへの接触があった模様です。その折に、致命的なシステムエラーにより、自動修復プログラムが起動不可となり、システムの復帰が出来ず、管理者の更新プログラムも停止、900年ほど前に管理者が更新できず死亡。現在までこのままのようです。このダンジョンは・・・・50層まである中規模ダンジョンですが、現在は30層まで開放、31層よりはシステムエラーの為、閉鎖状態。」
「ごめん益々分からないんだけど、つまりは・・・・昔何かあって、ホムンクシーさんのようなダンジョンの管理者が不在になってしまい、しかもダンジョンの更に下層が行けなくなってしまっている、と?」
「その認識で・・・・概ねよろしいかと。口田様のスキルで修復可能と思われますが、修復をすれば、ダンジョンの構成が変更になる可能性があります。どうされますか?」
どうするって言ってもな・・・・修復したとして、俺にメリットあるのか?
「なあブリセーニョ殿、このダンジョン50層まであるらしいんだけど、俺のスキルで50層まで行けるようになるかもしれないけど、それをすると今までのこのダンジョンの構成が変わる可能性があるらしんだ。どうするべきだ?」
「なんと!このダンジョン、先があると言うのですか?」
「そうらしんだが・・・・このダンジョンの管理システム?が大昔に故障したらしく、その時に31層より先がいけなくなったらしくてね。俺が修理すれば、31層より先へ行けるようになるらしいけど、もう数百年この状態だろう?もし直したとして・・・・その数百年の間何も更新が無かったダンジョンに、新たな更新が加わるので、この後下層が変化があるかもしれないらしくてね。」
「具体的にはどのような変化でしょうか?」
「まずこのダンジョン、10層にボスが不在のようですが、10層にボスが出現するでしょう。それに、全体的に魔物の出現が無さ過ぎていますので、修復後はもっと魔物が出現するはずです。」
「そ・・・それは困るな・・・・口田殿、これは我々だけで判断すべき案件ではありませんな。まずはギルドのミゲル殿に相談し、国へ報告をしたほうがよろしいかと。」
・・・・面倒だな。このまま放置というのでは駄目なのか?
「あ、因みに31層以降はもし開放すればどんなのになるんだ?」
「しばしお待ちを・・・・データーアクセス・・・・確認・・・・
31層以降の魔物はウォーロード、40層以降は魔物はジェネラルとなります。
50層のボス部屋は、キングとなるようです。
それに伴いドロップアイテムも、価値のある物になりそうですが、難易度が跳ね上がります。」
俺、たぶんこのダンジョンほとんど来ないだろうから、あまり無責任な事はしたくないなあ。
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