第308話 20体のドラゴン

100層へ・・・・


一寸準備しないとな・・・・



俺はゲットした鉱物に、硬化の付与をつける。


まあほんの欠片なんだけどさ。


これを数10個用意し、ポケットに突っ込む。まあ何とかなるだろう・・・・そして、どうやって戦うか、世津や佐和たちと相談しようとした矢先、3バカが

「いよいよ100層か!どんなのが待ち受けているのか?いちいち考えるな!感じるのだ!いざ征かん!」


あ!と思ったがもう遅い。


「いざ湯かん!」


「いざ逝かん!」


おい、字が違うぞ?しかも最後のやばいじゃないか!逝ってどうする?


飛び出していく3バカ。


俺も慌てて追いかける。


扉が閉じようとしているのを無理やり押しとどめる。


その間に中に入る世津達と奥さん方。


俺は限界を感じ、扉から離れる。


扉が閉まる。


そして振り返ると・・・・


大きなドラゴンがいたよ、20体。


早速ブレスを放とうとしているので、俺は適当な石を拾い、投げる。


一体の口の中に命中。


そのタイミングでブレスが吐き出され・・・・爆ぜた。

その余波で数体のドラゴンが吹き飛んでいく。

おいおいどれだけ凄いんだ?


因みに炎のブレスだった。

レッドドラゴンとかいう個体か?


どうやら皆耐火の装備を身に纏っているようで、焼けていない。


そのままの勢いで3バカがドラゴンに突入している。


ああなると放っておくしかない・・・・


「右から3体きます!」


世津が知らせてくれる。


「左も2体来ていますよ。」


佐和が教えてくれる。


「前のは・・・・数はどうでもいいか?」


三津枝がそう言う。



まあ、後ろ以外はドラゴンなんだけど。


そう言いつつ、女性陣は佐和とイベッテがシビルと組んで攻撃をしている。


世津は三津枝とだ。


ビクトル君はミシェレとだ。


それぞれか確実に倒している。


ビクトル君とミシェレは、吹き飛んだドラゴンに止めを刺している。


12体ほど倒した。


そして、3バカは・・・・奥様方に叱られながらも確実に仕留めている。


「これで儂もドラゴンスレイヤーか!」


「かっこいい響きじゃな!」


「肉食えるのか?ドラゴンステーキとか・・・・じゅるり」



・・・・無視しよう。


最初の個体がブレス攻撃で爆ぜたため、ブレス攻撃をしなくなったドラゴン。


何はともあれ、強靭な肉体、強固な鱗、これがまだあるので、余裕と思っていたのだろうが・・・・


俺が打った剣はドラゴンの鱗をいとも簡単に切り裂き、肉を断つ。


奥様方もそれぞれ業物を持っているのか、ドラゴンの身体を切り裂いていく。


・・・・

・・・

・・


全滅したドラゴン。


おお!何だかすごく多いドロップアイテムだ。



魔石は必ず出るのだが、牙、鱗、肉。出たよ肉。それも大量に。


これ収納カバン無かったらどうするのってレベルの。


収納し終わり、部屋を出るが・・・・様子がおかしい。


何時もの階層なら、ここで魔法陣と家が現れるのだが・・・・

それが無い。

ただひたすら真っすぐな道があるのみ。


100層が最後なのか?

それとも何か特別な敵でも現れる?


「様子がおかしい。今までこんな事はなかった。何があるか分からないから、今は俺に従って欲しい。特に王様たち3人!今回ばかりは独断専行は駄目です!」


「何でじゃ!いいじゃないか!」


「この先・・・・気になります。かなり用心しないと、何が出てくるのかわかりませんから。」

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