第305話 王太子妃に子供を預ける

王子さまとタティアナさんは、食事中だった。

だが、あまり時間が無い俺とイベッテは、そんな事をお構いなしに突入。


「あら?イベッテどうしたの?」


王太子妃であるタティアナさんがイベッテに声をかける。


「あの、ちょっと、子供を預かってほしくて・・・・」


「義父ね?」


「そうなんです・・・・私と佐和、2人に来てほしいそうで。」


「向こうは大丈夫なのかしら?」


俺に聞いてくるので答える。


「今の所は問題ないです。ただ、イベッテと佐和、2人には今からどうしてもダンジョンに来てほしいんです。子供を2人、預かってくれませんか?」


俺はストレートに言う。


「・・・・わかりました。預かりましょう。」


「おいタティアナ、そんな勝手に決めないでくれよ。」


王子さまが反論するが、


「あなた、折角口田さんが御父上を預かってくれているのですよ?せめてこれぐらいはして差し上げないと。」


「む・・・・分かった・・・・口田殿、預かろう。どうしたらいい?」


「あ、じゃあ今からゲートで戻るので、船を使いすぐにきます。」


俺は素早くイベッテと戻る。


「あら?早かったわね?」


そう言いつつ、色々カバンに物を入れている佐和。


君の対応も早いよ?


「準備ができ次第、船で城へ向かう。タティアナさまが上手い事してくれるようだ。」


「わかったわ。じゃあこちらからは・・・・何人か慣れたメイドを連れて行きましょう。」


佐和はそう言い、メイドに指示を出す。


5分ほどすると、4人のメイドが荷物とともに姿を現す。


そして・・・・一応、おむつやら粉ミルクやらを大量に買い、カバンに入れる。



・・・・

・・・

・・



船であっという間に城に到着。

万が一があるかもしれないので、脱出用に使いたいので船は回収。


子供が大泣きしているが・・・・佐和とイベッテは泣きそうな顔をしたが・・・・心を鬼にして、ゲートで拠点へ戻る。


佐和とイベッテの装備を整え、ダンジョンと繋がっているゲートで、ダンジョンへ向かう。

あ、何故か今もロンダーヴは気分がすぐれないと留守番だ。

うーん・・・・精霊の事は分からないんだよな・・・・


親方に聞こうにも、ダンジョンだしな・・・・

ダンジョンから戻ったら、一度直接ロンダーヴを見てもらおうか。


・・・・

・・・

・・



皆と合流する。


一応回復用のポーションを余分に持ってきた。


何故か滅茶苦茶元気になっている3バカ。

世津に聞くと、どうやらレベルアップした・・・・らしい。


うん?じゃあ今はレベル10か?


それは心強いな。


こうして、休養も取ったので、再び、86層へ向かう。


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