第304話 レベルアップ

王様たちが無言・・・・

もはやここまで、と思いきや・・・・様子が変だ。


「何やら力が湧いてくるのじゃが・・・・お前もか?」


「そうなのだ・・・・何だこの高揚感は?」


「思うのだが・・・やはり・・・これは・・・・」


何やら3人で話をしているようだ。


そう思っていると世津が、


「あの・・・・もしかして私、レベル上がってませんか?」


世津が聞いてくる。


え?このタイミングで上がる?


・・・・世津と三津枝が・・・・レベル10だ・・・・・


キングを倒しまくったからな・・・・


シビルはビクトル君の護衛をしてもらう機会が多かったのか・・・・上がってない。いや、そうじゃないな。世津達より後で加入したから、そこまで経験値が足りてないだけ?


そして、ビクトル君だが・・・いつの間にかレベル9まで上がっていた。


マジですか?


こんな事なら、佐和やイベッテも連れてこればよかった?


それとも今からゲートで呼ぶ?


「あ・・・・ああ・・・・おめでとう、レベル10のようだ。三津枝も上がってるよ。」


「え?やっぱり?」


どうやら先ほどの戦闘で上がったようだ。


「どうしましょうか?私達だけ上がって・・・・2人も呼んだ方が?」


世津が聞いてくる。


「どうしようか?子供をどうするかだが・・・・」


佐和とイベッテが来られない理由、それは子供がいるからだ。


保育園やらが無いこの世界。


親がいれば預ける事もできるだろうが、いないからな・・・・あ、イベッテの親は・・・ここに居るか。


いっその事、王子さまの所で預かってもらうか・・・・?

うんそうしよう・・・・


さて、ここでゲートが使えるかどうかだが・・・・


ゲートを設置し、向かってみる事に。


「もし1日しても戻らなければ、必ず引き返してくれ。多分大丈夫だと思うけど。」


「わかりました・・・・」


俺はゲートで王都の家に向かった。


・・・・

・・・

・・


俺は佐和とイベッテがいるはずのリビングへ向かう。


「あ、おかえりなさい、結構時間かかってましたよ?大丈夫かしら?」


佐和に会った。


「おかえり・・・・父が迷惑かけちゃってるよね・・・・ごめんね?」


「ああ、佐和にイベッテ、よかった。まあ、王様は何とかやってるよ・・・・それより、2人は今からダンジョンに来てほしいんだ。」


「え?駄目だわ。子供を連れて行けませんもの。」


佐和は即答する。

まだ小さすぎて・・・・危険すぎる。それは分ってるんだけどね・・・・


「どうしたのかな?何かあったの?」


イベッテが聞き返す。


「ああ・・・・今世津と三津枝のレベルが上がったんだけど・・・・2人にもレベルを上げてもらいたくてな。」


「あら・・・・でも、子供が・・・・やはり無理ですよ?」


「そう言うと思ったんだよ佐和。だけど・・・・王子さまの所で少し預かってもらおうと思ってるんだ。」


「え?兄?」


「うん、王様たちの面倒見てるからね・・・・それぐらいはしてくれないかなあと。」


「わかったわ。じゃあちょっと行ってくる。」


イベッテは子供をメイドの1人に預け、ゲートで城に向かう。

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