第301話 75層を突破 

今俺達は、75層を突破し、例の家で休んでいる。


もう俺と世津と三津枝とミシェレ以外は満身創痍だ。


ミシェレは、レベル換算すると10らしい。


世津は勇者補正があるので実質レベル10越え。

三津枝は常に世津と一緒に行動しているので、ほぼ無傷だ。


ビクトル君は俺とミシェレに守られているが、たまに守り切れず吹っ飛ばされている。

あ、防具はもう凄いの装備させてるから、怪我はないようだが・・・・痛みもないはずだが、汚れでボロボロに見える・・・

流石に頻繁に浄化させてあげられないからな・・・・

シビルは、何とかなっているのだが、どうしても戦闘の時は1人になりたがるようで、世津達も守り切れない・・・・

まあ、自家製のポーションとかで随時回復しているようなので、あまり問題はなさそうだが。

やはり、ハイエルフとしての生き方が、こうさせているのか?


そして・・・・王様たちは・・・・個々の魔物を相手には、後れを取らないのだが・・・・

やはりというか、レベル8相当の魔物に集団で襲われると、かなり厳しいようだ。


さらに、ジェネラルは、階層が上がれば当然レベル9相当。

こうなると、元の能力の勝るほうが有利なわけで、3バカは能力だけは高いままを維持しているが・・・・どうしても素早さが目に見えて劣ってしまっている。こればかりは歳のせいだな・・・・


何とか奥様方のサポートでどうにかなっているが、奥様方もたまにいいのを貰っていたようだ。


防具が優秀なのか、目立った怪我はないようだが・・・・


「この辺りが限界です。戻りましょう・・・・たぶん次はキングが出現しますよ?」



俺がそう言うが、王様たちは頑として戻ろうとしない。


だが・・・・


「心配はいらぬ。まだとっておきがあるからな。」



王様はそう言うと、何やら装備を替えはじめる。他の2人もだ。


今までは、お世辞にも防御力がありそうに見えなかったのだが、今回は・・・・フルプレート、顔もほぼ隠れるタイプ。


素材は・・・・ヒヒイロカネだと?


3人がほぼ同じ姿になる。


どうやら色々な付与がされているらしく、今までとの防御力はけた違いに感じる。


だが・・・・視界の悪さ、動きの悪さは明らかだ。


「見ての通り、視界が悪すぎてのう、しかも動きに相当な制限がかかるのじゃ。だが・・・・それを差し引いても、総ヒヒイロカネのフルプレート、キングの攻撃にも十分耐えるはずじゃ!」


こんな隠し玉を持っていたのか・・・・


多分、俺が今使っている剣じゃないと傷つけられないな。


「そういう訳でな、このまま行かせてもらうぞ!」


やる気満々だな・・・・


奥様方はと言えば・・・・



ため息をついている。


そしてさらに、奥様方は何やら取り出し、身に纏う。


マント?


え・・・・ポンチョコートというらしい・・・・


マントみたいに背中と腕が隠れるやつだな。

更にスカートをズボンの上に装着する・・・・


え・・・・冬用の装備っぽく見える。


「動きにくくなるので、あまり着用したくはないのですが・・・・あの装備では限界ですからね。」


そういう王妃様。他の2人も似た装備にしている。


あ・・・・これはこのまま行かないと駄目な流れか・・・・?

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