第292話 脳筋3バカトリオの実力

俺は嫌な予感がしたので、ゲートで城へイベッテと向かう。

イベッテ用の城の中の部屋に、ゲートが置いてあるからだ。


急いで王子さまの所へ向かう。


何故かすぐに見つかり、


「父上を知らぬか?口田殿。」


開口一番そう聞かれたので、


「さっき家に来てたけど・・・・」


そう言い始めたらイベッテが


「お兄様、父の管理、もっとしっかりして下さい!」


いきなり怒る。


「すまんイベッテ、あの暴走爺を誰が止めるというのだ・・・・」


「はあ・・・・今から脳筋3バカトリオが冒険に出ますよ?新たなダンジョンの報告をしたら、あっという間に消えたから・・・・今頃は3人で我が家の前にいると思うわ。」


イベッテがそう言うが流石に・・・・伯爵はティンドールだろう?


「先ほど・・・・ガエル親方と、プラシド・ネグロン・イ・ゴディネス伯爵が滞在中なのですよ、これが・・・・」


あかん奴や。こういった輩は何処で嗅ぎつけるのか、気が付けばフル装備で待ち構えていそうだからな・・・・


一応王子さまにも報告をし、ついでに?どうやらパメラ嬢が獲物を見つけたようだ、と報告をする。


すると背後から、王子さまの奥さん、つまり王太子妃であるタティアナさまが現れ・・・・何だと・・・・気配をまるで感じなかったぞ・・・・温和そうな顔つきのはずが、恐ろしいほど鋭く・・・・まるで獲物を狙う猛獣のようだ・・・・イベッテに何やら話しかける。


「それはいい知らせね。私達には暗黙のルールがあるから・・・・パメラもさぞ苦労したでしょうね?」


「ええ・・・・義姉さま。私が先に出会ったので、パメラは何もしなかったようで・・・・私も誰かいないか色々と探してはいたのですが・・・・ようやく、幸運な男が現れました。」


「で、その幸運すぎる殿方とはどういった方かしら?」


「今は平民ですが・・・・ダンジョンを発見した人ですわ。これから富と名声がわんさか手に入ること間違いなし・・・・士門さま・・・・旦那さまもどうやら、ビクトルさんには相当な期待をしているようですから。」


「あら、そうなの?どれぐらいかしら?」


「なにせ・・・・希望パーティに、一時的とはいえ、メンバーに入れたほどですから・・・・今まで、頑張っても男性陣はクラン入りまで。それが今回は・・・・」


「あら?それは・・・・もしかして・・・・相当な当たりじゃないかしらね?よくこの時点でパメラはその男をゲットできましたね!」


「ええ、そうなんです・・・・今日、ダンジョンから帰ってきた後すぐに向かったのですが、もうパメラったらすぐに状況を理解したようで、他の受付嬢が近づく前に、さっさと確保してましたから。」


・・・・・聞かなかった事にしておこう。


俺達は報告も終わり、家に戻ったが・・・・


何故か俺達より先に、フル装備の3バカトリオが待ち構えていた。


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