第271話 ワイルドな道づくり

ミシェレは、木が無くなった範囲に向かって、豪快に土魔法を唱える。


すると・・・・どうだろう?


まるで耕運機で耕したかのように地面がひっくり返り、木の根っこがひっくり返っている。

さらに、木々や、岩なども粉砕されていく。

あっという間に突起物が無くなっていく。


何というか・・・・凄すぎる。


ヨハンの風魔法も大概だったが、ミシェレの土魔法も大概だな。


道の端を低くして、道本体を盛り上げ、押し固める。


これで、道の両端にはそれぞれ用水路と排水路の溝を確保。

道もしっかり踏み固めた感じで出来上がる。


しかも平らだ。

【焼けばもっと固まるんだけど・・・・】


ミシェレがそう言う。

あ、ヨハンもミシェレも今は元の姿だ。


火魔法か・・・使えるけど、道を焼く‥‥のはできそうだが、あの距離を焼くのはな・・・・


【サラマンダーが居ればねえ・・・・】


うわ、また神獣なのか?サラマンダーって、そんなのもいるのか・・・・


そして、ベヒモスの姿でのっしのっしと道を歩くミシェレ。

少し道が沈むが、さらに道がしっかりとなる。


しかも、踏んだところ以外も・・・・これも魔法なのか?しっかりむらなく固まる。


神獣って凄いんだなあ・・・・


【どう?きちんとできてる?】


ミシェレが聞いてくる。


「ああ、完璧さ。ヨハンもミシェレもすごいな!」


【ふん、これぐらい、何でもない!】


【お役に立ててうれしい!】


それぞれ違う反応。


あ、オデットは、港になる場所へ、先に向かっている。


海を落ち着かせ、港としてあの場所が役に立つようにしてくれるのだとか。


しかし・・・・短時間で、100mほどがあっという間に道になった。


どれだけ凄いんだ。


そして、道の両端に出来た用水路及び排水路になりそうな溝は、あとで人がしっかり各々水路として整備するようだ。


それに・・・・伐採した木は、これから建てる建築物の材料としてしっかり活用するらしい。


そういえば、材木って、乾燥しっかりしないといけないが、どうやってるんだ、この世界では。


日本では、乾燥させる設備があって、そこに木材を入れておけばいいんだけど、結構音がうるさかったりしてたな。

ある程度大きな材木を扱う所に置いてあったかな?


蒸気を扱うから、出来るのかな?


まあそれは専門家に任せよう。


もしかして、水魔法とかで、水分取っちゃったりして乾燥?させたりとかあるかもだしな。


・・・・

・・・

・・



流石に、これだけの魔法、そんなに使い続けるのは大変らしく、それでも1キロほど造成できた。

凄い・・・・このペースだと3ヶ月ぐらいで出来そう?


ミシェレはまだ余裕があるようだけど、ヨハンが厳しそうだった・・・・


だけど、森はそんなになかったはずだから、森さえ抜ければ、もっとペースが上がる?



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