第266話 ルーロフ・ヘンドリック・ヴィルベルト・デン・ヘルデル

お馬さんの名前・・・・


ルーロフ・ヘンドリック・ヴィルベルト・デン・ヘルデル


というらしい。


何でこいつらこんなに名前が長いんだ?


スレイプニルが率いている馬は・・・・普通の馬らしい。

そうは言っても、スレイプニルが率いていただけあって、軍馬以上の実力があるようだ。


【俺は人化なんてしないぜ!】


何も言っていないが、そう言ってくる。


「別に何も言ってないけど?」


【は!言ってろ!つーかお前ら、これからどうすんだ?帰るんなら乗っけてってやらんでもないが?】


口が悪い奴だなあ・・・・


「そうだなあ・・・・オデットが陸に不慣れでなあ・・・・乗せてもらおうか?」


【ふん!しゃーねーな!ほら、各自それぞれ乗せてもらえよ。】


【何を偉そうに・・・・儂は元の姿で飛んでいく。】


ヨハンはそう言い、元の姿になり、飛び立っていく。


そして・・・・意外な事に、黒い奴らは皆乗馬が出来るらしい。


聞けば、授業で乗馬の体験があったらしい・・・・マジっすか。


で・・・・俺はミシェレとオデットに挟まれつつ・・・・ルーロフに乗せてもらう。


どうやら別に乗馬が出来なくても、大丈夫なようだ。


【なんだあんた女侍らせやがって!】


「仕方ないだろう?乗馬なんてした事ないし、この2人?もそうなんだから。」


【はいはいそういう事にしといてやるさ。さあ、出発だ!】


そう言って走り出すルーロフ。


速い・・・・そして・・・・一切の揺れを感じない。


これが神獣の力なのか?


ぶっちゃけ空を飛んでいけば素早く帰る事が出来るのだが、それをすれば、領地を視察するという、今回此処に来た意味が無くなるので、出来ない。


で・・・・これはいいな。視界も相当高い。見晴らしがいい。


「他の奴を置き去りにするなよ?」


【あほ言え、部下を置き去りになんかするもんか。】


分かっているようで安心した。


そして・・・・数時間後には・・・・行きより相当短い時間で・・・・街道へ辿り着く。


クランの拠点へ向かうように、指示を出し、そのまま乗せてもらう。


あっという間にティンドールの街の門へ到着。


ここで降り、徒歩にする。


【じゃあ俺はここで帰らせてもらうぜ!何かあったら念話で連絡しろよ?駆け付けるからよ!】


そう言い残し、あっという間に去っていく。


黒い奴とはここで別れ、俺は王都の家に戻る事にする。


・・・・が、この2体の神獣は・・・・どう見ても、普通・・・・じゃないよな、美人すぎて・・・・連れて行かないといけない。


どう言った反応があるのか・・・・


そして、

【折角だから我も乗せてもらおうかのう?】


ヨハンがいつの間にか人化していて、こちらに来る。飛んでたんじゃないのか?


「乗せてって・・・・船で行くの前提かよ?」


まあ船に乗るんだけどさ・・・・


こうして俺と3人?の神獣が船に乗り、王都の拠点に向かった。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る