第254話 ”黒い奴”と領地を視察

 俺を先頭に、逆V字の隊列で進んで行く野郎7人。


    俺

   白 1

  2   3

 4     5

     

 こんな感じ(うまく見えなかったらごめんなさい)。


 ホバリングで進んで行く。

 気分はもうD△M。

 手に筒を持って進んでいる。

 ちょっと遊び心があっていいじゃないか?

 え?一列で進むのが本当だろうって?


 まあそうなんだけれど、今回はそれじゃあ意味がないというか。

 領地に何か・・・・具体的には魔物だが・・・・

 発見しやすくするために、このような隊列をしている。


 ずっと森の中を進んでいたわけだが、勿論山もあるけれど、ホバリングして進むので、急な斜面だってどんどん進んで行く。


 何か、気分はスノーボードを逆に滑る感じ?本来は高い所から下っていくのだが、俺達は低い所から登っていく。

 頂上?についたが、見渡す限り森だらけだ。


 かなり先には、何か開けた場所っぽいのがありそうだが、見た感じ人工物は見当たらない。

 時々、空に鳥?が飛んでいるのを見かけるが・・・・

 そして、視界の向こうに、草原?が見えたので、そこへ向かう事に。


 ・・・・

 ・・・

 ・・

 ・


 森が終わり、眼前には広大な草原が広がっている。

 広い・・・・

 数キロはあるんじゃないか?

 ある程度進んだ所で、休憩を取る事にした。

 そして、皆が手に持っていた筒?を地面に置き、中身を出す。

 全員が俺に倣って出す。


 中から出てきたのは、それぞれ敷物、壁、屋根、支柱。

 引っ張ると伸びて、板になり、伸ばすと支柱が。


 組み立てる。

 通常の物と違い、俺特製のテント。

 まあ、収納カバンに入れとけばいいんだけどさ・・・・

 ちょっと雰囲気出して、D▼Mってみたかったから、手に持たせたんだけどさ・・・・


 パパっと組み立てる。

 5メートル四方ぐらいの大きさで、正方形の箱状となっている柱。


 床に柱を刺し、固定。

 壁をはめ込み、最後に屋根をはめ込む。


 簡易テントというか、部屋の出来上がりだ。

 勿論壁にはそれぞれドアと、窓がある。


 何て出鱈目な物なんだ?


 まあいいじゃないか、遊び心があって。


 折角だし、バーベキューでもするか?


 バーベキューコンロを出し、炭を入れ、火を起こす。


 網を置き、さらには作業用テーブルを出し、肉をカバンから取り出す。


 塩とコショウをふりかけ、トングで肉をどんどん網に置く。


 ・・・・おい、お前ら、食べるなら手伝え!


 そう視線を送るが、駄目だこいつら。

 動こうとしない。


 まあいい、お前等にやるとは一言も言ってないしな。


 俺は野菜も焼きながら、じっくりと焼く。


 皿を取り出し、焼き肉のたれを入れ、焼けた肉を食べはじめる。


 うーん・・・・外で焼いた肉ってのもいいなあ!

 塩コショウだけなのに、めっちゃ旨く感じる。


 においにつられ、野郎共が近づいてくるが、


「お前ら、何しにきた?手伝いもせずに、食べられるとでも思ったのか?」


 俺はそう言い放ち、1人でどんどん食べる。


 涎を垂らす野郎ども。


 だが!やらん!!


 器量の狭い奴と思われようが、そんなのは気にしない。俺は周囲にいいにおいをまき散らしながら、黙々と食べていった・・・・

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