第249話 こういった店に入るの、実は初めて?

俺は、この世界でこういった店に入った覚えがない・・・・

そう言えば、王都でも、結局市場を見ようと思いながら、親方の店行ってたからなあ。


で、この店、雑貨しかないように思ってたのだが・・・・奥に進むと、女性向けの服が、たくさん置いてあった。

なるほど。


で、世津は今後自分達が売る服をどうするか、参考のために購入した、と・・・


俺は、一通り見せてもらいながら・・・・どうしたものかと考える。


うん、下着売り場がちらっと見えたのだが・・・・お世辞にも、よいデザインとは言えないのばかりで・・・・地味すぎて、というか、変な形しかなさそうだった。


だからか・・・・下着が飛ぶように売れるのは。


そりゃ・・・売り上げが減るよなあ?


それに・・・・値段が高い!


物は良さそうだが・・・・高いぞ!

他の店に行ってないから分からないが、これが当たり前の値段なのか?


まあ、装飾品を、バカみたいな値段で売ってる俺が言うのもなんだが・・・・


服が高い。世津と三津枝に連れられて、下着売り場を近くで見たが・・・・

あのデザインで、たぶん機能性も疑問に思う品が・・・・高い!


さて・・・・あのデブったおっさんを、どうやって呼ぶかだが・・・・この店員さんはきっと、自分が働く商店のトップが、俺の店でやらかしたのを知れば、驚くだろうな・・・・


仕方ない、一応店員さんに声をかけて、会えるかどうか聞いてみよう。

最初に声をかけてきた店員さんは、ずっと俺達に着いてきてる。そういう店なのだろう。


「ちょっといいかい?」


「はい、何かお探しでしょうか?」


・・・・探してるけどな・・・・


「ここの商会の代表、〇▼◇って人に会いたいんだが、今居るかい?」


「え?えっと・・・・何か御用でしょうか?」


・・・・いるんだな。


「たいした用じゃないんだけどね、昨日、〇▼◇って人が、うちに来たようだが、あいにく店を閉めていてね。でね、何かあったのかと思って確認したいんだよ。」


「〇▼◇様がですか?失礼ですが、どちら様なのでしょうか?」


「口田士門というんだが、知ってるかい?」



「え?今や知らぬ人はいないと言われてる、口田氏ですか?す・・・・・凄い・・・・」


うん?何が凄いか知らないけど・・・・


「え・・・そんなに有名なのか?」


「え?はい!それはもう!王国の救世主様ですよ!あれだけ頑張っても、世継ぎに恵まれなかった王太子様に、口田様が手に入れたオークキングの睾丸で、見事世継ぎが誕生したのですから、もうそれは!」


あれ?隠してたんじゃないのか?何で知ってるの?


「そんな事になってるとは・・・・あ、でどうなの、会えるのかな?」


「あ、はい!少々お待ち下さい!今すぐ呼んでまいります!」


そう言って、店員さんは走って去って行った・・・・

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