第247話 俺が見た生き物は、神獣らしい・・・・

シビルが青い顔をしている。


しまった・・・・船を海に着水してたからなあ。

船酔いさせてしまったか・・・・


そう思い、声をかけようとしたら・・・・


「あ・・・・あれは、神獣です・・・・」


へ?神獣?何それ美味しいの?


そう思って聞くと、そうではなく、あまりもの強さに、人では太刀打ちできないほどの生き物の事を、神獣と呼んでいるらしい。


で、神獣がいるのと、領地が・・・・無人なのには何か理由があるのだろうか?


それに関しては、イベッテが説明してくれた。


「あまりの強さに、他の魔物や魔獣は、避けるのです。そして、神獣は強力なテリトリーを持ち、侵入者を容赦なく襲います。」



・・・・もしかして・・・・神獣とやらをどうにかしないと、領地が立ち行かない?

何て事だ・・・・



はあ・・・・結局、また魔物?神獣退治に行かないといけないのか・・・・


こんな事なら、鑑定しとけばよかったな。


・・・・

・・・

・・



あれから一週間、いったん領地の事は忘れ、店の商品を充実すべく、ひたすら働く。


そして、正式に、書面で爵位が記載されているのを貰った。

無くさないように、との事だ。


よく分からないかな。この国での貴族の役割もいまいちわからない・・・・


まあ、田舎の・・・辺境の領主を見ればわかると言うが、会った事ないしな・・・・


王都では、領地のない貴族が多いし、参考にならんからなあ。


そんな中、王都の店で、客が暴れていると聞き、駆け付けた。


もう酷い有様だった。テイマーのスキル持ちらしく、自らテイムした魔獣?魔物?を連れてきており、

他の客の迷惑になるから、テイムした生き物を、外で待ってもらうように言った所、どうやら相手が切れたようで・・・・


店内でテイムした魔物が大暴れ、テイマーも大騒ぎ。

俺は駆け付けて・・・・先ずは危険な魔獣?を捕獲し、縛り上げる。

そして、テイマーを捕まえ、拘束する。


一体何をしたいのだ、こいつは・・・・?


で、商品が滅茶苦茶散乱してしまった。

服を陳列している棚もいくつか倒れ、ひどい有様だった。


客を避難させていたので、人的被害はなかったのが不幸中の幸いだったが、あくまで避難していたのは客。

スタッフの中には怪我をした人もいて、これらは俺が回復魔法を使い、治療した。


俺は拘束したテイマーに色々聞くが、口を割らない。

あんまり無茶したくはないんだがな・・・・?俺が実力行使しようとしたところ、テイマーが口を割る。


どうやら・・・俺達の店がオープンしてから、売り上げが落ちた店があるようで、このうちのひとつが・・・・結構大きな店らしいが・・・・俺達の店に嫌がらせをしてきたようだ。


俺はむかついたので・・・・テイマーのスキルを没収した。

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