第238話 ネックレスとか凄く売れるんですけど?

王都には、貴族が相当数住んでいる。


領地のない貴族・・・・宮仕えで役職持ちの・・・・例えば大臣とか・・・こういうのを何と言ったっけ?忘れたけど・・・・


その奥方様達が、まるで徒党を組むがごとく勢いで一挙に来店した。


なにせ、あの真珠のネックレスを、王妃様が公の場で実際に首に付けて、大多数の貴族がその姿を目撃していたからだ・・・


で、王妃様と話す機会のあった貴族の奥方が、何処で手に入れたのか聞き、俺の店の存在を知ったとか・・・


何気に宣伝してくれる辺り、出来たご婦人だ。

今度お礼に何か差し上げないとな。


そして一応、


”身分で接客の差別は致しません・・・たとえ王様でも”



と、注意書きをしていて、実際王様の扱いを貴族たちが目撃していて、扱いがとかいうクレームは・・・・来ていない。

え?どんな扱いをしたのかって?

あくまで一般人扱いさ・・・・



装飾品のコーナーは、凄い人で、一応客層で売る値段とかも分けてはいる。


1億円の宝石の中に混じって、数千円のアクセサリーを同じように売るのは色々都合が悪いというか・・・・


少ないお金を、頑張って工面してここに来てくれた経済的に苦しい人もいるし、そういう人でもおしゃれが出来るのっていいよなって思っていた訳で。


なので、まさか貴族と一緒に商品を選ぶとか、庶民の方でも勘弁願いたいだろうから。


で・・・・異世界売買で仕入れたアクセサリーが飛ぶように売れていく。


王妃様に渡したのより一回り小振りの真珠も・・・・大白金貨1枚とか、凄い値段をつけたのに売れるんだよこれが・・・


白金貨5枚とか、3枚とか、もうこの辺りの値段もあり得ないんだけど・・・・どこにそんな金があるんだ?


そして・・・・下着のコーナー・・・・あっという間に在庫が無くなったらしい。


サンプルとして、試着用に各サイズを用意しているので、これらを試着して、気にいったのがあれば注文してもらい、出来たら引き渡す事となった。


夜のムフフ用のも・・・・・そう言うコーナーがあったらしいが、凄い下着も売り切れ、そして、まさかの、オークの睾丸で出来たあの薬・・・・流石にキングのは出せないので、コマンダー、ジェネラルから作ったあの薬、飛ぶように・・・特に跡取りが必要な貴族には必需品らしく、これもあっという間に売れ、何でないんだ!と、出遅れた人々に怒られる始末。


まさか・・・・十分在庫を用意したつもりなんだが・・・・


一方、ティンドールの店は、王都ほど高級なのは置いていない。


まあ、ディスプレイ用にいくつかあるんだが。


あると言えば・・・・武具の類。

こちらに関しては、俺が一生懸命?打った剣と、服に防御力向上の付与を施した・・・鎧?扱いになるのかな?

は・・・・王都と同じものを置いている。


これらは・・・・主に冒険者が買うからな。


だが・・・・防具に関しては・・・・嫡男に欲しいとか、注文が入っているようだ。


子供服に付与してほしいとか、貴族の当主の肌着に付与してほしいとか。


・・・・

・・・

・・


こうして、あっという間に一日が過ぎ・・・・

驚くような売上・・・主に装飾品だが・・・・があった。

そして・・・・工場の人には、フル稼働で挑んでもらわないといけない事態に。

これは・・・・頑張ったお礼にボーナスを出さないと。

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