第237話 オープン初日

 いよいよ店がオープンした。

 ギルドや、王都では商館にも宣伝していたので、可也の人が来たようだ。

 俺は何度もゲートで双方の店を行き来して、トラブルが無いか確認をしていた。

 値段は・・・・ある程度市場調査もして設定をし、極端に安い値段は避けていたので、どうだろうと思ったのだが・・・・


 庶民から大富豪まで、それぞれ手の出る値段と品質で・・・・勿論庶民の手の出る値段の方も、品質にそん色はないのだが・・・・値段が高い商品と、基本的な性能差はないからだが・・・・付加価値の違いや、操作のしやすさ、デザインの違いで値段が変わってくる。


 また、ポーションなんかは、効き目で値段が変わる。

 強力なポーションは、値段が高いが、効果もすごい。

 だからといって、性能の良いのをどんどん使用して、万が一耐性が付いてしまうと効き目が少なくなるので、使用にはそれぞれの症状によって使い分けるように推奨する感じ。


 そして・・・・メインの服だが・・・・婦人服がメインだ。紳士服は・・・・そんなに・・・・勿論しっかりした品ぞろえだが・・・・婦人服の品ぞろえはすごい。


 寝間着から普段着、おしゃれ着、ドレスまで揃えてる。

 そして・・・・一番なのは、下着だ。


 試着できるようにしているので、着用の仕方が分からない女性に、店員・・・・もちろん女性が・・・・フィッティングのサービスをしている。

 なにせ・・・ブラジャーとか、ショーツとか、この付近で出回ってない形状なので、着用の仕方の分からない人がかなりいた、らしい。なので、フィッティングは好評だった。


 客層も、貴族や富裕層の夫人からメイド、普通の庶民まで、幅広く、まんべんなく店に来ていたようだ。


 そして・・・・婦人服売り場が間仕切りで見えないように、仕切ったうえで、雑貨売り場、魔道具売り場、武具の売り場を設けている。

 装飾品は・・・・特に貴金属、宝石類は防犯上店の一番奥に設定した。


 流石に武具はほとんど売れなかったわけだが・・・・反応はすごかった。

 必ず買うから取り置きしてくれ、といった問い合わせが多かったようだ。

 何せ・・・・値段設定が凄すぎて、なかなか買えない値段だからだ。

 だが・・・・使えばなぜその値段か分かるはず。冒険者にとって死活問題だからな・・・武具の善し悪しは。


 王都の店には・・・・オープン3日後に、朝早い時間に店を開けて、王族だけで見てもらう時間を設けた。

 なにせ、王様自ら店に行く!と言い張って、初日に来てしまったからだ・・・・


 これでは何かと問題なので、こうした措置を取った訳だ。


 今店には、じっと客の行動を見てる人を置いている。

 万引きに目を光らせ、あと一番してもらっているのが、どういう客層が、何を購入しているか、見ているかをチェックするためだ。


 今後の店の商品のラインアップを決めるためにも、必要だからだ。

 これには、執事候補の中で、執事として採用出来なかったメンバーから選んでいる。

 女性向けの商品には、同じくメイドの中から、こちらは厳選してやってもらっている。


 売り上げも中々好調だ。

 ぶっちゃけ商品の値段は高いんだけどな・・・・

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