第230話 クランにある鍛冶場の炉で・・・・

結局王様に新たな武器を作る事になってしまった・・・・


もう、今からやってくれとなったので、皆で鍛冶場に行く事に。


俺・・・・何か忘れてるような気がして・・・・何だっけ?とか思いながら、思い出せないのだから大したことじゃないだろう?とまあ・・・・


そんな事を考えている時もありました。


そして・・・・鍛冶場に到着し、炉を見た筋肉だるま’sは固まってしまった・・・・・


はて?と思ったら・・・・あ!しまった!思い出した・・・・


ピザ食いたいなあと思い、本格的に焼こうと思うと、ピザ釜がいる・・・・

急に作れないし、と思って、ふと気が付くと、窯あるじゃないか、鍛冶場の炉が・・・・と。

炉の中に耐熱煉瓦で土台を組んで、板を敷き、そこでピザを焼く。

我ながらいい出来のピザが焼けたので、妻’s達と美味しくいただいていたんだっけ・・・・


その名残というか・・・・生地が置きっぱなしで・・・・トッピング済みの奴。

もうちょっと欲しいとか思いながら、忘れてたっけ?


そして俺は・・・・鍛冶師の命と言うべき炉になんて事してやがるんだ!と怒られた・・・・


良いじゃないか、俺の炉なんだし、どう使おうと。


折角なので、余ってるピザを焼いて、振舞った。


ずっと走ってきた3人は、お腹が空いていたようで、筋肉だるまたちは、焼けたらすぐに食いついた。

ピザは焼き立てが一番だからな・・・・


そして・・・・食べ終わり、炉の中を綺麗にし、再び火をともす。


今回は・・・・アダマンタインか・・・・何かこの素材、色々言い方があるようで、アダマントとかアダマンタイトと言ったりもするらしいが・・・・


まあいいや・・・・


伯爵さまの時と同じような手順で加工を開始する。


スキル総動員だな・・・・


そう言えば、こんな作り方を親方が見るのは初めてだな。


親方は・・・・食い入るように俺の作業を見つめるが・・・・何か驚いているようだ・・・・

まあ気にしないでおこう。


俺は・・・・マイ槌を取り出し、素材を手に取り、加工を開始する。


使うスキルが増えるたび、気持ちが昂る。


使うスキルを全部発動した瞬間・・・・何だか頭の中がはじける感覚。

俺は意識が飛びそうになるが、身体が勝手に動いていく。

何も考えられなくなり・・・・


・・・・

・・・

・・


気が付けば、ベッドの上にいた。


あれ?何で俺ベッドの上に居るんだ?


イベッテが心配そうにこちらを見ている。


「イベッテ?どうした?」


俺が聞くと・・・・


「ごめんなさい・・・」


イベッテが泣き出す。


ああ!女を泣かせるなんて、俺は最低だ!


「すまんイベッテ、俺が悪かった、だから泣かないでくれ・・・・」


「違うんです士門さま。剣を打つようにしてしまったのは私です・・・・士門さまがあのようになるとは知らず・・・・簡単に決めてしまった私が許せないんです・・・・」


何があったか分からないが、俺は意識が無くなったまま何かやらかしたようだ・・・・


そして・・・・またもや二振りの剣を差し出すイベッテ。テーブルに置いてあるんだけどさ。


俺が起きたのが分かったのか、他の妻’s達も俺の傍に来る。


「その・・・・迷惑かけたな。」


よく分からないが謝っておく。そして・・・・皆が剣を見るので、俺もみる。


・・・・なんだこれ?


黒と白の剣だ。

剣にはびっしり何か紋様がある・・・・その紋様、常に光が走っている。

よく見ると・・・・伯爵さまの時もそうだが・・・・精霊が宿っている。

それと・・・・凄い魔力を感じるんだが・・・・俺何をした?



この剣の名はそれぞれエクツァーとシルヴァー

と言うらしい。


宿った精霊の名前みたいだ。


そして・・・・この剣は、ラクシュアノス王国の象徴の双剣として、代々の王に受け継がれる事になる。

うわ・・・・何て物を作ったんだ俺?

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