第219話 さらなる人材確保

結局、ノエラとヒルダを受け入れる事に。


早速ノエラは、父に連絡を取り、ノエラ商会をたたむか、別の人に委ねる事となった。

意外とあっさり決まったようで、”お嬢様によろしくお伝えするんだぞ。”

と言って、別の人を送り込んできたようだ。


ノエラには、先ずは奴隷の管理、これをしてもらう。

今までやってきた事の延長上だからな・・・・


そして、お嬢様こと、ヒルダ。

イベッテと共に多方面の管理をしてもらう。

必要なら、ノエラと共に人材を見つけてもらう・・・・


佐和、世津、三津枝の3人は、服のデザイン、素材の開発、試作品の作成・・・・をやってもらう事に。

職人との話し合いもあるだろうが、佐和がいるから問題ないだろう。


シビルは・・・・我関せずと言った感じで、1人で・・・俺が渡した日本の製品を元に、この世界で手に入るもので色々作っているようだ。


そして俺は・・・・呼ばれれば、助っ人として色々するし、普段は・・・・スキルを使って、何かできないか、コストも含めて・・・・開発している。

それと共に、鍛冶仕事も。


王都の方は、基本クランメンバーを関わらせない方向で動いている。


逆に、ティンドールは、クランメンバー中心で進めてもらっている。

只飯食らいはいらないからな・・・・


働かざるもの食うべからずってな。

ちょっとクランの拠点で楽させすぎたな・・・・

見知らぬ土地に放り込まれ、死にかけ、慣れない環境での生活を強いられて・・・・

俺が甘かったのか、メンバーのかなりはクランに依存してしまっている。

依存しないで済むようにしたいが・・・・


うーん・・・2つの離れた場所での開業、無理がある?

1つに絞るべきだったかな?


そう思いつつ、商品の開発は進んで行く。


そして・・・・あとひと月で、建物がすべて完成、という時に・・・・ある出来事が起こった。


疲労の為か、佐和が寝込んでしまったのである。


年長者として、責任ある立場だったからなあ。

俺は少し佐和を休ませる事にした。


・・・・

・・・

・・


「佐和、何か欲しいものがあるか?」



「貴方の愛・・・・」


・・・・今は二人っきりだからいいよ?

でも、具合が悪いんじゃ・・・・?


「そうね・・・・病気じゃあないわ。暫く休めば大丈夫。」


「そうか、無理させすぎたからな。暫くゆっくりしてくれ。」


「わかりました、士門さん。士門さんこそ、休んだほうがいいわ。」


「ああ、でもなあ、俺寝込んだ事があっただろう?復帰してから、かなり元気なんだよ?」


「ならいいのですけどね・・・・頑張ってね、パパ。」


「ああ・・・・店を成功させたいからな。あ・・・・誰かが呼んでいる。ちょっと行ってくる。」


俺は佐和の言った言葉に気が付かないまま、部屋を出ていった。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る