第196話 シビルと・・・・
【ますたー、スキルの使い過ぎだよ?もっと控えてね・・・ボクの力も万能じゃないんだから・・・・】
ロンダーヴが俺に語り掛ける。
俺はシビルの腰を抱きながら・・・・
「うん?そういえば・・・・頭が少し、フワフワするけど、これはそうなのか?」
【うわ!駄目だよ!これ以上今日はスキル使っちゃダメ!スキル警報発令だよ!】
何だよスキル警報って・・・・
「分かったよ・・・・ああそうだ・・・・また雲の上、よろしく!」
【あ、ちょっと!ボクをそんな風に便利に使うなあ!】
俺はロンダーヴが叫ぶのを無視して風呂場に行く。
「なあ、汗かいたから、一緒に風呂に入らないか?」
シビルが驚く。今までシビルは色々アプローチしてきたが、悉くかわされていたからだ。それが、今回はしもんの方から誘ってくる・・・・
これはチャンス!先程のキスも情熱的だったけれど・・・・
「いいよ、いこいこ♪」
嬉しそうだなあシビル。
さて・・・・流石にムード出してあげないとなあ。
暗い風呂場に、怪しく光る青いLEDの光。
そして・・・・R&Bのムードのある曲・・・・
「何これ?綺麗・・・・それに・・・・何言ってるか分からないけれど・・・・どうなってるのかしらこの音は?すごくいい旋律ね・・・・」
シビルは風呂場の雰囲気に驚くが、俺にしなだれかかってくる。
そしてお互い服を脱ぐ・・・・
服脱がないと風呂入れないでしょ?
・・・・
・・・
・・
・
風呂から上がり、ラウンジで軽く飲み物を飲む。
バスローブ姿のシビルはすごくきれいだ。
やはりすらっとしてるからだろうか・・・足が細いのは、相変わらず反則だな。座ると俺より頭一つ低い。いや・・・・そこまで身長差なかったよね?足の差か?
胴長短足で悪かったね・・・・
そして今は、ワインを飲んでいる。
お互いバスローブ姿。
そして・・・・周囲がだんだん暗くなってくる。あ、夕方か・・・・
外を見ると、間近に雲が迫る。
「なあシビル、雲の上に行かないか?」
「え?大丈夫なの?」
「問題ないさ。さあ、操縦席に移ろうか。」
俺はシビルを伴い操縦席へ。そして船を雲に向け上昇させる。暫くすると、雲に突入する。
「何も見えない・・・・」
「雲って突き詰めれば、水蒸気の塊みたいなもんだからね・・・・水滴または氷の粒なんだけどさ。」
「分からないけど・・・・水なのね?」
「そうだよ・・・・あ、雲を抜ける・・・・」
雲を抜けると、そこは・・・・雲海。夕焼けも終わりに差し掛かり、紫色に染まったそれは・・・・
何度見ても考えさせられる・・・・言葉に表す事の出来ない、感動というか。
俺はシビルを伴いデッキに上がる。
2人で独占のこの景色。
「キレイ・・・・こんなの見た事ない・・・・」
シビルが独り言?を言う。
感動しすぎて固まっている。
そして・・・・紫色に染まったシビルの姿は、神秘的だった・・・・
俺は・・・・シビルを抱きしめ、見つめる。お互い暫らく見つめ合い、口づけを交わす。
「ベッドで・・・・お願い・・・・」
俺はシビルと寝室へ向かった・・・・
・・・・
・・・
・・
・
朝になり、気が付くと、そこには全裸のシビルがいた。
え?俺やっちゃった?記憶にない・・・・なんてこった!こんな美女を抱いた?のに記憶が無いとか、俺・・・・人としてどうなのよ?
こちらに気が付いたシビルが、
「昨日はすごかった・・・・」
と言って抱きついてくる・・・・・あ・・・・興奮してきた。
そして・・・・暫く経ち・・・・ロンダーヴが
【い・い・か・げ・ん・に・し・て!誰がこのシーツ取り換えてると思ってるの!ああ、こんなにしちゃって・・・・】
ごめんロンダーヴ、シビルが魅力的過ぎて、我慢できなかったんだ。
シビルは、最高だったよ・・・・
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