第187話 シビルと討伐へ

 え?俺は驚いた。

 ワイバーンの討伐、俺とシビルの2人でどうぞ、と。

 いや、おかしいでしょ?

 パーティーメンバー全員で当たらないの?そう思ったのだが佐和は、


「今回は、シビルさんのターンなので、私は遠慮しますわ。」


 は?どういう事?誰か俺に説明・・・・はしてくれそうにない。


「私も同じく・・・・士門さんを独占したいですが、ここは我慢です。」


 へ?何を我慢するの?


「早く私も・・・・」


 みつえが呟く。

 何が早くなんだ?


「そういう訳でしもんさん、頑張って下さい。」


 いや・・・・そういう訳ってどういう訳?訳が分からん。


「それではしもんさん、お願いします。」


 シビルはメインの武器である弓を装備し、何時でも行ける感じだ。

 さて・・・・って、何で行く事になっているの?

 結局誰も俺に細かい事情を教えてくれない。

 結局詳しい事が全く分からないままシビルと出かける事になった・・・・


 ・・・・

 ・・・

 ・・

 ・


 ここだよな・・・・?

 何故か2人で行く事になり、既にワイバーンが出現したと思われる場所に到着した俺とシビル。

 なあ・・・・相手は商人を襲うんだろう?荷馬車とかで移動したほうが良かったんじゃないか?


 そして・・・・

 このエルフさん・・・・所謂ホットパンツ?を穿いて、足はタイツみたいなのを穿いてる所為か、細い足がもう眩しくて。

 そして・・・・足が長い!

 何だよこれ反則じゃないか・・・・ホットパンツなだけに、ついついお尻に目がいくし・・・・


 上はシャツにジャケットを羽織っている。

 無造作に羽織っているだけなのに、妙に似合っている。

 流石はエルフ、恐らく俺の周囲にいる女性の中で身長と比較して、一番足の長さがあるんじゃないか?

 同じ人間・・・・エルフだが・・・・とはとても思えん。


「さあ行きましょう!」


 何処へ行くって言うんだ?

 暫らく2人で街道をてくてく歩いていると、何やら遠くで飛んでいるのを見つける。

 あれがそうなのか?ちょっと待て、何匹いるんだ?

 あれじゃあ襲われている方はたまったもんじゃない。


「急ぎましょう!」


 ちょっと!何でいきなり走るの?まだどうやって戦うとか話してないでしょ?

 仕方ない、あのままシビルだけ向かわす訳にも行かない。

 俺は周囲を警戒しつつ後を追いかけた。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る