第174話 今後についての話し合い

イベッテが女性陣に囲まれ、”どうだった?”とか”おめでとう!”とか色々言われつつ囲まれてる間に


「士門さん、こっちですわ。」


佐和がこっそり近付き、俺の手を引っ張って、奥へと連れて行く。


「もう我慢できません・・・・」


・・・・

・・・

・・


しばらくして、艶々した佐和と、げっそりした俺が現れた。


まあいいんだ、佐和が嬉しそうだったから。


で、今6人で、王都の拠点にいる。


クランの拠点は人が多すぎて、落ち着けない。

王都の方には、人がいないので、邪魔も入らず、誰にも知られず話が出来る。


「皆さん、色々気を使ってくれてありがとう。おかげさまで、私も女性として、これ以上ない幸せを感じてます。で、今から現実的な事になりますが・・・・お金です。」


イベッテが話す。


「あ、そうね、結局どれぐらいになったのかしら?」


佐和が聞く。他の3人も気になってるようだ。


俺は無言で金を並べていく。


金貨は200枚と多いが、大白金貨を101枚並べる。


金貨の方はわあ、って感じで皆見てるが、この大白金貨は・・・・何これ?と言った感じ。


「しもんさん?この・・・・大きいお金は・・・・何でしょうか?」

「白っぽい・・・・?私も分からない。何?」


せつとみつえが聞いてくる。

俺も言われないと分からないからな。


「大白金貨と言ってな、それ一枚で金貨1000枚分だ。」


「え?」


驚くせつ。


「1000枚??」


一枚手にしながら固まるみつえ。


「ああ、一部で取引があるらしいが、金貨100枚で・・・・ここにはないが、白金貨・・・・たぶんプラチナだろう。で、さらに白金貨が10枚で大白金貨だ。もし金貨なら・・・・10万枚を超える。現実的に持ち運ぶ事は不可能だし、重みで床に穴が開く。」


「そう言えば、此処にはお札はないのかしら?」


佐和も大白金貨を手に取りながら、聞いてくる。


「お札って何でしょう?硬貨以外には、無いですよ?あとは・・・・カードに入金はできますが・・・・」


イベッテが説明してくれる。お札がない・・・たぶん印刷技術が、其処までしっかりしたのがないんだろう。

だが・・・・カードに入金?



「そう言えばイベッテ、俺も知らないが、カードに入金ってどういう事だ?」


「あれ?言ってませんでした?商人用のカードには、そういう機能があるんですよ?」


「ならどうして今回硬貨で取り引きだったんだ?」


「さあ?何ででしょうね?作者が忘れてたんじゃないですか?」


作者って何だよ?


「フフッ冗談ですよ士門さん、私が頼んでたんです。恐らく高額取引になるだろうと、事前に聞いていたので、士門さんにも高額取引がどのように行われるか、今回は現金で、と思いまして。ただ、想定以上に高額でした・・・・」


そうなんだよなあ?あまりにも高額すぎて、どう使ったらいいか分からん。

立地条件の良い土地を買って、拠点や店をたくさん作るか?


それ以外に思いつかん。


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