第175話 道行く人々

金の使い道が分からない・・・・


召喚組、現地組、では違う価値観があるだろうし・・・・色々意見が出るかな?


召喚組のせつとみつえは、なんだかんだ言って経験が浅いし、自身で金を稼いでないから、俺とはずいぶん価値観が違うだろう。


案の定、分からないと言った感じ。


土地、家、車・・・・車は却下だな。


そして佐和だが、流石に人生経験が違うし、立派な社会人。

で、提案してきたのが・・・・


「やはり、貴金属でしょう。大粒のダイヤ、希少な色の宝石。大粒の真珠はどうかしら?あ・・・・ブランド物のカバン等は高額ですよ?」


「佐和、それは君が欲しい物だろう?宝石や貴金属はありだが、この世界にエル〇スとかグッ▼があると思うか?」


「それは・・・・そうですわね、では・・・・やはり土地とか建物ですわ。こちらでは何が価値のある物か、まだ私達は分からないですから・・・・」


「そうだな・・・・俺達4人では、これが限界か。じゃあやはりここは、イベッテとシビルだな。」


俺が2人に尋ねる。


先に答えたのは、シビルだった。


「希少な食材ですね。特定の地域でしか採れない物は、もう貴重ですから、天井知らずです。また、魔物の素材もよい値段です。あ、木材も中々です。」


そうなのか?木材とか、家を作ったりにはいいけど、買ってどうする?転売か?


「今度市場で見てみたいから、案内頼むよ。」


「いいわよ?あ、希少な魔導書なんかも高いわよ?武具もね。」


「武具か・・・自分で作れそうだな・・・・イベッテは何かないか?」


「そうねえ・・・・宝石などの定番はもう、既に意見は出てるから・・・・そうなると、奴隷でしょうか?」


!!奴隷!!


奴隷だと・・・・?何だよ奴隷って?


「なあ、何だよ奴隷って?」


「え?奴隷は奴隷でしょ?普通に奴隷商で買えますよ?王国でも普通に取引してますし。」


なんてこった・・・・奴隷なんてのが存在してるのか。

地球でも昔は、奴隷制度があったようだが・・・


「もしかして、士門さん達の住んでいた国では、奴隷制が禁止されていましたか?」


「いや・・・・とうの昔に廃止してたはず。まあ、奴隷じゃないが、社畜という企業の、事実上の奴隷は沢山いたけどな。」


「社畜・・・・?よくわかりませんが、まあ、犯罪奴隷はあまりお勧めしませんね。借金で自ら奴隷落ちした人なら、理由次第ですけれど。あ、強制的に狩られた奴隷は、禁止ですよ?」



「うん?奴隷って種類があるのか?」


「ありますよ?犯罪奴隷は、そのままですね。犯罪を犯して、奴隷になる、罪に応じた期間拘束され、期間が過ぎれば解放される。次は借金奴隷。自ら、家族、それぞれですが、奴隷商に金を借り、奴隷になって働く。これも金額によって期間が決まっています。最後は・・・・人狩りが、どこかで人を襲い、強制的に奴隷にさせ、連れ帰った人々です。多くの国では禁止されていますが、奴隷商によっては国の目をかいくぐり、商売しているようです。」




人の売買とか許せんな・・・・この世界の闇も深いな・・・・

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