第164話 佐和
見つめ合う2人。
俺は懐から・・・・小さな箱を出した。
「さわ・・・・最初に断っておくが、この世界では一夫多妻制が当たり前だ。俺も、1人だけと結婚はする気はない。いやなら断ってくれてもいい・・・・誰か一人だけ選べと言うのは無理だ。ヘタレと言われようとも・・・・だ。」
「・・・・わかってますわ。それに関しては・・・・他の4人とも話していますの。皆の心は固まっています。」
俺は暫くさわを見つめる。
さわも俺の続きを待っている。
「さわ・・・・この世界に紛れてしまい、どれだけ君に助けられた事か。君は・・・ものすごく美人だし、スタイルもいい。正直こんな事が無ければ、俺は話しすら、知り合う事すらなかっただろう。・・・・正直俺は見た目もそんなパッとしないし、頭もよくない。たまたまこの世界で強くなったが、それだけだ。だが・・・・そんな俺でも、さわ、君が・・・上手く言えないけど、ずっと一緒に居てほしい。まだ他の4人には言ってない。正直戻った時に、君が真っ先に飛び込んできたのは嬉しかった。年齢が近いし、性格もおっとりしていて、気遣いが出来る。他の4人には絶対にない。何を言ってるんだろう・・・・はっきり言うと、年齢も近いし、一番にさわにプロポーズしたかったのが、こうしてできる。さわ、俺と結婚してくれ。他の誰よりも、君がいい。」
我ながら何を言ってるのか分からない。
さわの目は潤んでいる。
俺は箱を開け、指輪を取り出し、さわの手を取る。
「士門さん・・・・うれしい・・・・私・・・・士門さんの・・・妻になります・・・・」
俺はそっとさわの手に口づけをし、指輪をはめた。
こうして
そして、このままベッドへ向かう。
何というかもうお互い顔を見れない。
ベッドはもう、ムード満点過ぎて、ムード音楽が流れている。プラネタリウムのような星空がベッドルームの天井に映し出され・・・・佐和の魅惑的な身体が、ほのかに照らし出される。
「その・・・私初めてなので・・・・リードして下さいね。」
「うん・・・その・・・・痛かったらごめん・・・・」
「いえその・・・・」
お互い抱きしめ、キスをする。
そっとドレスを脱がし、ベッドに入る。
こうして、夜は更けていった・・・・
・・・・
・・・
・・
「おはようございます、士門さん。」
朝目が覚めると、目の前には・・・・佐和がいた。
お互い全裸のままだったので、目のやり場に困る。
「私、幸せです。士門さん。大事にしてくださいね。愛しい人。」
こうして、佐和との甘い時間は過ぎていった。
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