第161話 指輪を作る

 俺はお世話になった白河さんへ挨拶をし、此処を去る事にした。


「ああ、すっかり元気になったようだねえ。うん、心配は・・・・もういいようだね。」


「ありがとうございます!何か憑き物が落ちたみたいな、新たな自分になったような気がします!」


「うん、君は肉体的には問題ないが、精神的にね・・・・まあこれは自分が言えた事じゃあないんだけども。」


「そんな・・・・」


「あ、そうだ、僕からアドバイスがあってね。君の事だから、余計なお節介かもしれないけれど、以前ここにやってきた女性達・・・・彼女達を満足させてあげないと。今の君なら心配ないだろう。」


「へ?えーどういう意味で・・・・?」


「色んな意味だよ?戻ったら思いっきり抱きしめてあげなさい。そして・・・・欲望のままに行動すべき!だな。」


 ええ・・・・そんなことしたら嫌われ・・・・ないかな?


「大丈夫でしょうか?」


「ああ、問題ないねえ(多分だけど・・・・)。」


「わかりました!今まで分かってはいたんです。彼女達の好意に。だけど、自分は彼女達より劣ってるんじゃないか、嫌われるんじゃないか、そもそも好かれるはずがない、と思い込んでしまっていて・・・・」


「うん、精神的に参ってるとね、どんどん負の感情が増えていってね。僕もそれでずいぶん苦労したよ。ああ、それとね・・・・折角スキルが増えたんだ、彼女達に指輪をプレゼントしてはどうかな?勿論自作の、だよ?」


 ・・・・そう言えば以前ダガーを渡したっけ?

 あの時も何か恐ろしい発言が、イベッテ辺りからあった気がしたけど・・・・ま、いいか。


「あ、最後にこれ餞別。有効活用してほしい。」


 ・・・・なんだこれ、船?クルーザーとか言う奴?


「それ空を走るんだ、飛ぶと言うべき?」


「え!マジっすか!」


 俺は空飛ぶクルーザーを手に入れた。


 ・・・・

 ・・・

 ・・

 ・



 俺はもらったクルーザーで空の旅を満喫している。

 めっちゃ速度出るんですけど?

 そして・・・・ロンダーヴが、クランの拠点のある場所の方向が分かると言うので、今はオートで飛ばしてる。

 今回はゲートは使わない。

 折角こんな凄い乗り物手に入れたからな。


 なんでも、今の俺でも多分作れる・・・・らしい。


 異世界売買で船を購入、創造や付与を駆使すれば行ける・・・・とか。


 そして・・・・今は指輪を作成中。

 これも創造とかのスキルで作成。

 指の大きさに応じ、自動調整の機能がある。そして・・・・色々な魔法を付与した。

 そうこうしているうちに・・・・



【ますたー!もうすぐ着くよ?】


 ロンダーヴが教えてくれる。


 ひと月振りか・・・・

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る