第131話 終わってみれば

俺はミノタウロスの腕を切り飛ばし、ミノタウロスが斧を振り回せないようにした。


恐ろしい雄たけびを上げる。

そして、角をこちらに向け突進してくる。

正直怖い。凄い形相で牛が突っ込んでくるイメージ。


何とか避け、すれ違いざまに首を狙う。

スッと入る剣。ミノさんの首と胴がお別れをし。地面に倒れ、絶命する。

ふう・・・・そこで周りを見ると、既に戦闘は終わっていた。

皆大したダメージも無く討伐できたようだ。


なら素材を回収だな。

何があるのか?

何々、魔石と・・・・角?後は斧か?


それぞれ4体の素材を回収。


皆を集める。

イベッテの表情が暗い。何か申し訳ない表情をしている。


「皆、ほぼ無傷で仕留めれる事が出来た。これもイベッテが適切な指示を出していてくれたからだ。今後もこういった感じになるだろうから、ちゃんとイベッテの指示に従うように。」


俺は先にそう言った。


「でもしもんさん・・・・私戦闘では役に立ちませんでした・・・・」


「何言ってるんだ、それぞれの役目というものがる。俺は賢くないから、適切な指示が出来るとは思えない。それに、今回みたいに強い個体と遭遇すると、周りが分からなくなる。俺だけが生き残っても意味がないからな。それに、ちゃんとした指揮官が居れば、各々の能力も存分に引き出す事が出来るし、それも立派な戦闘だと思う。ありがとう。」



「本当に・・・?いいのかな?こんなので?」


「いや、むしろこっちからお願いしたいよ。本当ならリーダーが請け負う事だから。」


・・・・

・・・

・・

しばらく様子を見て、これ以上何も襲ってこないのを確認する。


「なあ、ダンジョンの外に出た奴らって、これだけだったと思うか?」

みんなに聞く。


「そうですわねえ?もっと居たのかもしれないけれど、特別強いのが、先ほどの奴らだけだったというだけの可能性もありうるわねえ。」


さわが答える。


「もっと反対側、私達が来た方とは反対側にもいる可能性がある。」


みつえも発現する。


そりゃあそうだ。今はたまたまダンジョンとの分かれ道付近だが、その先にもいるかもしれない。


「師匠、だとしてどうするのですか?先にダンジョンを調べるのですか?もっと先へ向かって調べるほうがいいいのですか・・・・?」



本白水が発言する。

うーん・・・・このまま二手に分かれるのもどうかとは思うし、街道を襲う魔物も気になるし、ダンジョンはもっと根源的な問題発生源だろうし・・・・


「居るか居ないか分からない所を探すのは考え物かと思います。先ずはダンジョンを攻略しましょう。」


珍しくせつが意見を主張する。


「みんなどうする?」



結局ダンジョンを先に攻略する事になった。

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