第130話 街道での遭遇戦

俺達は全員ヘルメット装着、そして、マウンテンバイクでダンジョンへ。


見送ってくれた王太子が


「何だその珍妙な車輪の・・・・乗物?は。」


「我々の元々住んでいた国にあった乗り物ですよ。自分の力が動力となり、前に進めます。」


「ほう、そのような便利な乗り物があるのか?」


「あ、作るのは難しいと思いますよ?特にこのチェーン、作成する機械が無いと無理と思うので・・・・何か強靭なベルトがあれば、ベルト駆動で行けるかもしれませんが。」


「なるほど・・・・まあ今回はよい。皆朗報を待っておるぞ・・・・」



こうして俺達はダンジョンに向かった。


ダンジョンへは街道から案内があるらしく、ダンジョンへ向かう道があるらしい。


こんな事もあろうかと、イベッテには前からマウンテンバイクに乗る練習はしてもらっていたのだ・・・・以前せつ達が21段ギアに手こずっていたのを見ていたので・・・・


そして、ダンジョンへ向かう分かれ道が見えてきたところで・・・・商隊が今まさに襲われていた。

護衛の冒険者、軍隊かな?がいるようだが、押されている。

あれはミノさんか?二息歩行の強靭そうな下半身と、角をはやした牛っぽい上半身。


ごつい斧を振りまくり、人間が太刀打ちできていない。

辛うじて盾で受け止めてるようだけど、あ、盾ごと後方に1人吹っ飛んでる。


そんなのが4体。


どれどれ・・・・うお!一体ミノタウロスジェネラルがいやがる・・・・レベルは9相当?オークより個体自体が強いから、オークキング並みか?


そしてミノタウロスコマンダーとミノタウロスウォーロード?最後のは・・・・ミノタウロスナイト?

皆強い個体じゃないか?


俺達は少し離れた場所にマウンテンバイクを止め、戦闘準備を開始。


「ミノタウロスジェネラルは一番デカい奴だ。あれは相手にするな。イベッテ、俺をサポートしろ!俺がやる。”黒い奴”のうち3人はナイトを相手に、本白水、君は単独でコマンダーを相手しろ、いつも一緒に居る2人、サポートに。残る女子3人、ウォーロードを頼む。後はその場で対応すること!大事なのは人命第一だ。敵わないと思ったら即逃げろ。あと、出来れば商隊のメンバーは助けてあげて欲しい。護衛は・・・・ついでにでいい。」


そう指示を出して、突っ込んでいく。


”黒い奴”が、2つにわかれ・・・・何故か”ジェットス●リームアタック”を仕掛けて突進していく。


俺はイベッテを従え、一番強いであろうジェネラルに挑む。


せつ達3人は、上手く連携してウォーロードと戦っている。あいつが一番賢そうで、どうやら指示を出してるっぽいから、負担がありそうだが、3人の連携なら問題ないだろう。


そして、”黒い奴”は意外とジェットス●リームアタック”が功を奏しているのか、確実にダメージを当てている。


お!光った?マジかあいつら、胸にナニ仕込んでんだ?


そして俺は・・・単独でジェネラルと戦っている。

なるほど、オークジェネラルより強いな。



オークキングより強いかも?


そして・・・・イベッテはその場の判断で、戦闘には参加せず、全体を見渡せる場所で、指示を出している。

確か本白水も統率とか持ってただろうけど、あいつは戦闘中。

イベッテが適切に指示出しをし、それを受け”黒い奴”に指示を出している。


俺達が戦闘に突入したのを見て、離脱する商隊とその護衛。

護衛は魔物の撲滅ではなく、護衛だからこの判断は妥当だ。

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