第109話 街を探索

ラクシュアノス王国最大の都市である王都ブンバテユス。

当然ながら店も相当数あるらしい。


なので?女性陣は、色々見たいと言い出す。



イベッテさんが案内を申し出てくれた。


ありがたい。


こちとら勝手がわからず、何処へ行けばいいか全く分からない。


一応、安全を考慮し、富裕層向けの店が多数ある場所へ連れて行ってくれた。


女子4人がそろえば、もう決まってるよね?そう、先ずは服。

そして、甘味。


服の方は、王家御用達・・・・どこの世界でもそういったのがあるんだな・・・・の店を案内してくれた。


店に入ると・・・・おや?商品が置いてないぞ。

ディスプレイの服がいくつかあるだけ。仕立て屋か?


そして、俺達に気が付いた店の人が・・・・


「これは、お久しゅうございます、イベッテ様。本日はどうされましたか?」


「あ、こんにちは、店長さん。今日は、私の友人に色々王都を案内している所で、特に3人の女性は、服に興味があるので、ここに来てみました。」



「ありがとうございます。こちらの方は・・・・見た事がございませんが、何処の子女でございましょうか?」


後で聞いたが、こういった店だと、有力貴族とその家族の顔と名前をすべて覚えているようで、いつ来ても対応できるようにしているのだとか。凄いな。

そして、そんな俺達を、当然見た事が無く、誰だろうと疑問に思ったんだそうな。


そして・・・・イベッテが何やら店員・・・店長か?に、耳打ちしていて、驚いたような顔をして、こちらを見てくる。


「左様でございましたか。では、奥へどうぞ。」


俺以外は奥に通された。

しばらくかかるようで、時間をつぶしに別の店に行ってみる事にした。


何だか分からないアイテムを扱ってる店、武器、防具を扱う店。魔導書?を扱う店。


当然ながら、飲食店も沢山ある。


そんな中、一つの店に引き付けられる何かがあり、行ってみる事に。


見ると、どうやら武器、防具を扱う店のようで、奥からカンカン聞こえるので、自前で作ってるのだろう。


おお!何か自分でも作ってみたくなってきたぞ。鉄なんて打った事ないけど。

溶かした事ならいくらでもあるけどな。


そんな中、一振りのショートソードに何か引き付けられ、見入ってしまう。

何の変哲もないはずのそのショートソード。


じっと見ていると、


「何だ若いの、初めて見る顔だな。そのショートソードが気になるのか?」


「ええ・・・・何故かはわかりませんが、このショートソードだけは、何か他とは違う・・・・それが何かは分かりませんが・・・・」


相手を見ないで答えてしまう。


「ほう、分かるのか?」


「わかりません。しいて言うなら声が、何か語り掛けてるような気がする・・・・」


「・・・・・持ってみるか?」


「いいんですか?」


「ああ、握ってみるといい。持てたら、な。」



何やら意味深に言う。


そして柄を握る。握った瞬間、体中が熱くなる。え?何?


ショートソードもなんだか赤くなってるし、何が起こってる?

体中が何やらうごめく感覚。

そのせいで体中が熱いんだな。


じっと手元を見つめる。

すると、何かが流れているのが分かった。よく分からないけど、流れを変えてみる・・・・

暫くすると、ショートソードが青くなり、元に戻った。

何だったんだ?


そして、改めて、周りを見ると、先ほど声をかけてきた・・・おっさん?が驚いたような顔をする。


「おい!どうやった!この剣をまともに持つ奴を初めて見たぞ!」


うん?何か変だった?

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る