第103話 王太子再び

 ・・・・どうやら刺激が強過ぎたようですね?

 ・・・・かなり恥かしいですよ?

 ・・・・こんなの水着と一緒じゃない?

 ・・・・ちょっとセクシー過ぎたかしら?

 ・・・・・・あれ?俺どうして?


 今度はスッと起きた。

 今度は?

 4人は普通に服を着ていたので安心した。


 さっき夢の中で、下着姿の4人が現れていたからあれ本当は夢じゃなかったんじゃない?と思ってしまって、安心(もちろん夢じゃなく現実だけれども、気が付いていない俺)。


「口田さん、気が付きましたね?」

「イベッテさん俺寝ていた?」

「それはもうぐっすりと。あ、今兄が来ます。待っていて下さい。」


 ・・・・兄が来る?ここへ?誰だっけ?

 そう思っていると暫くして誰かが来た。

 あ・・・・背の高いイケメンじゃないか。しかも奥さんを連れてきている。


「おお!口田殿わがおとうと!久しいじゃないか!元気だったか!」


 妙にテンションが高いな、王太子さん。

 久しぶりのダンディイケメン王子セリノ氏。


「お久しぶりです。まあ何とか元気ですよ、ははは・・・・」

「急に呼びつけてすまなかったな。それにしても早い到着だったな!夜になると思っておったぞ!」

「いえ、ここは急がないといけないと思い、飛ばしてきましたよ。」

「いやいや、我々でも丸一日掛るのだ、どうやってきたのだ?いや、まあそれは後だ。それよりもだな・・・・」


 周りを見る王太子。


「あ、何か言いにくい事ですか?結局此処に居る面々には全て喋るので、人払いは意味ないですよ?」


「む?そうか、じゃあ・・・・まあいいか・・・・其方から譲ってもらった睾丸だがな・・・・凄い効果だよ!何と妻が妊娠したのだよ!」


 おお!凄い!確か可也2人目に苦労していたようだからな。


「それはおめでとうございます。よかったです。」

「おうおう!王族の務めとして世継ぎをどうしても設けないといけないくてな。これで男子が生まれてくれれば安泰なのだが、こればかりは分からないからな。」


 そう言いつつ、顔がほころぶ王太子。


「なかなかに・・・・難しい事ですね。」

「まあ、結果が全てだからな!おおそうだった!報酬がまだだったな。睾丸の代金だがな、金貨2000枚でどうだ?」


 へ?2000枚?どれだけ凄いんだ?


「む?もしかして不足だったか?相場より高いと思ったのだが?」

「いえいえ、こんなに貰えませんよ。」

「何を言うか。妻が身籠ったお腹の子は後に王になるのだ、価値を考えると金貨2000枚でも安いぐらいだ!恥をかかせるな!さあ!受け取ってくれ!」


 えー高すぎると拒絶したら、恥ときたよ。

 折角なので有難く頂戴しておく。

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