第101話 王都”ブンバテユス”

ここからはイベッテさんを先頭に進む、


今、俺達が向かう門には人が並んでいない。


人々が並んでいる横を、並びを無視して進むわけだから、当然注目を浴びる。


何やら言いたげな目を向ける者や、こちらに向かおうとするも明らかに連れが止めている者等々・・・・だけど、あの門を利用しようというのは、何かしら理由のある事だから、関わらないほうがいいと思う人々が大半なのか?それ以上の動きはない。


門に到着し、イベッテさんは何やら胸元から、首飾りみたいのを取り出し、門番に見せる。


急に頭を下げた門番が、門を通してくれる。

うん?あの首飾り?そんなに凄いアイテムなのか・・・・・?



門番からしたら、いきなり王族が来るのだ。しかも、身分は王女。

つまり、現王の娘。もう身分が違いすぎるというか。だけど、そんな事に気が付かない俺達・・・・多分俺だけ?が不思議に思いながら、進んで行く・・・・


王都”ブンバテユス”


人口20万人を超える、この国最大の都市。

他に10万人を超える都市は、この国にはあと1つしかなく、それもようやく10万と少し。

なので、名実ともに最大の都市。


門・・・・城壁?王都の壁は城壁というのか?分からんが、俺達の住んでいるティルドールと比べると、その壁の高さも全然違う。


あ、そうそう、以前馬車で10日ほど行かないと大きな街がないと聞いていたのに、何で1日で到着?と思ったけど、

乗合馬車で向かうと10日ほどかかるみたい。

あ、これは普通の冒険者の話かな。

乗合馬車だと、細かく停まるので、一日の移動距離は短いらしい。

歩いても10日掛らないと思うけど、途中凄い坂道だったからなあ。

あれを上り下りは大変だからな。


先の王族たちは、馬を細かく付け替え、来たらしい。


そして、何故か暫く待つイベッテさん。


すると、大慌てで何かの集団がこちらに向かってくる。

どうやら護衛みたいで、それと、馬車がやってきた。

なるほど、俺達はこれからこの馬車に乗る訳か。

えっと、馬車に乗らないといけないほど、まだ距離があるのか?


「口田さん、皆さん、どうぞ乗って下さい。」


そう言われ乗るけど・・・・これ、いいやつだよね?大丈夫なのか?

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