王都

第100話 車で出発へ

「ああ、これは、ガソリンという燃料を消費して、エンジンを回転させて、車輪を回し進む車だよ。」


「えええ?そんなのあるのですか!初めて聞きました!」


興味津々のイベッテさん。


まあ、実際に乗って出発しようか。


「じゃあ、みんな乗ろうか。今回は道案内があるから、イベッテさんは助手席・・・・僕の隣の席へ乗って。」


そう言って助手席のドアを開け、エスコートする。

乗り方が分からないので、イベッテさんの手を取って誘導。シートに座らせ、シートベルトを装着。

あ、シートベルト装着する時って、結構互いの距離近いんだよね。

しかも教えながらだから、身体とか顔とか色々近い。

イベッテさんは細身で女性らしい?俺好みの体型だから、もう興奮しちゃった。


ちょっと・・・・当たっちゃったけど、いいよね?

しかも、すぐ近くに顔があったりするから、いい匂いとかもう混じってさらに大興奮。


抑えるのに若干時間を要した。


後ろは・・・・さわ、せつ、みつえと言った感じで座った。


あ、車に積んであった荷物はもちろん全て、自分の部屋とカバンに収納して片付け済み。だから車の中には、荷物は何も置いていない状態。

そして、運転開始。


最初は飛ばさないよう、時速30キロほどで走る。

それでも充分早かったのか、驚くイベッテさん。あ、道案内よろしく。


道中は、いくつか分かれ道があったけど、その都度案内が出ていて、どっちに行けば何処に向かうときちんと書かれていた。


道は少々悪かったけど、馬車で通る事が前提の道だったので、車での移動は問題なかった。

問題があるのは馬車とすれ違う時や、人を見かけた時ぐらい。


それはもう驚く。


魔物か!と警戒する冒険者もいた。


結局、人の居ない時は60キロぐらいまでスピードを出した。

もう早くてびっくりするイベッテさん。


そして・・・・朝出発して、昼には到着した。

うん、早いね。一日掛ると聞いてたから、この速さはイベッテさんも驚いていたようだ。


「半日かかりませんでした・・・・」


ちょっと酔ったのか、フラフラになって車を降りるイベッテさん。

あ、下向かないように言えばよかったな。


そして今、俺達がいるのはこの国の首都というのか、王都と呼ばれている都市の門付近。

流石に入門チェックとかあるので、車から降りる事に。


あ・・・・流石に朝から昼まで、4時間ほど運転したから、腰が痛い・・・・結局250キロほど進んだらしい。

意外と近い?


俺達は、入門のチェックを受けるのに、ズラッと人が並んでいる門へ並ぶのかと思ったら、どうも別に小さな門があり、貴族や身分の高い人が利用する、あまり並ばなくてもいい門があるようで、そちらに向かう事に。


え?いいの?


「あ、大丈夫ですよ、私達は王太子に呼ばれたのですから。」


そんなものなのか?

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