第99話 王都へ

 王都・・・・馬車で一日の距離にあるらしい。

 車で移動したらもっと早く行けない?

 ただ道がねえ・・・・


 俺の乗ってた車はSUV。

 悪路も大丈夫なはず・・・・

 試してみるか。


 さて、その前に・・・・黒い奴をしっかりさせないといけないな。

 いずれ俺達は・・・・少なくともせつは、女魔王とか言うのを倒さないといけない。

 せめて俺だけでも付いていってあげないと。

 もしかしたらだけれど、みつえとさわも付いてきてくれるかも。


 そうなった時、クランを守ってくれる存在は必要不可欠。

 女性陣は、せつ達以外皆戦闘を拒絶したので、必然的に野郎共へその責務が回ってくる。


 そして黒い奴以外は、やはり戦闘を拒絶、まあ他の力仕事や何かしら生産の方に注力してもらうとして・・・・後は、乱れまくっている風紀だな。

 まあ俺にそんな責任はないのだが、これは教師達に任せておこう。


 この世界ではやはり思う事がある。

 ”働かざるもの食うべからず”

 だったかな?


 そろそろ猿ってないで、本格的にここの暮らしに順応してもらわないと。

 いつまでも俺におんぶしてもらっても困るし、おっとまたまた猿に失礼だった。

 黒い奴は、例の生徒会長、本白水君に託す事とした。


「また遊びの動作ばかりするんじゃないぞ!お前剣道していたんだろう?せめてそう言うのも教えてやれ。あと、ある程度まともに戦えるようになったら、この世界にはダンジョンとかあるらしいから、ギルドに聞いて行ってこい。」


「わかりました!おい、モブども!やるぞ!」

 モブども「「「「「おう!」」」」」


 さて、こいつら、モブからの脱却があるのか?

 目指せ!個人名!今後の活躍次第では、あるからな?・・・・・たぶん・・・・


 こうして、本格的な修行が始まった・・・・


 ・・・・

 ・・・

 ・・

 ・


 俺の車で王都へと出発する事に。

 早速カバンから車を取り出す。

 おお!いつ見ても変な光景だ。

 突然目の前に4メートルを超える物体が現れるんだからな。


 車を初めて見たイベッテさん、暫く固まる・・・・

 あ、フロントボコボコでごめんよ、と思ったけれど・・あれ?直ってる?

 修復スキルの所為?直ってるよ、割れたガラスも含め。


 うん、直そうと触った覚えはあるけれどね。

 ま、直ってるんだから良いよね?


「あの、その、この・・・・車輪?が付ているのは・・・・何でしょうか?」

 きっとこのようなのを見るのが初めてなんだろうな。

 イベッテさんが聞いてくる。


「ああ、これは、俺達のいた国では当たり前に存在していた、自動車という燃料で動く車だね。」

「え?これ動くのですか?」

「ああ、うん、じゃあ実際動かしてみるから、ちょっと見ていて。」


 そう思ってフロントドアを開け中に入り、エンジンをかけドアを閉め、動かす。

 少し走って、戻ってくる。


 見て目を丸くするイベッテさん。

「何ですかこれ!馬とかなしで自分で動くのですか?驚きです!」


 こんなの出して大丈夫だったかな?

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