第94話 イケメン王太子
俺達は裏口からギルド内に入っていく。
裏口と聞いて付いてきたが・・・・おかしい。玄関より豪華な入り口。
これ本当に裏口なのか?
知らなかったが、王族の馬車は、この裏口と聞かされた所へ到着、乗客?を下した後、玄関前に御者が馬車を移動させたのである。
なお、各国のギルドの運営は、その国々で違うので、異世界の常識という女神のギフトは役に立たない。
あくまで、その国独自の常識、知識だから。
さらに、この国のギルドの女性職員は全員王族、しかも王家から嫁ぎ先を決めてもらえない場合を考え、自力で旦那を見つけるために設けられたポジションであるとは、この国の国民なら誰もが知っている事なのであるが、この国に召喚されたばかりの4人には、全く分からない事であった・・・・
イベッテさんの先導で、案内された部屋に向かう一行。
何故か部屋の前に何人もの侍女らしき人が立っている。
イベッテさんを見ると、おじぎをし、ドアを開ける。
あれ、受付嬢じゃないよね?今回来た一行の人なのだろうか?
イベッテさんが中に入り、手招きで入るように促される。
俺が部屋に入り・・・・そして4人が入り終わると、ドアが閉まった。
え?自動ドア?
そして、イベッテさんが、誰か男性と喋っている。
そして、2人が来る。
「やあ!君がオークキングを倒した英雄か!どんなごつい奴かと思っていたが、いたって普通の体格なのだな!これなら妹を任せられる!頼むよ!あ、そうだ、忘れていた。我が名はセリノだ。この国で王太子をやっている。そして・・・・これが妹のイベッテだ。あ、後ろにいるのは吾輩の正妻タティアナだ。」
・・・・うん?何だって?
王太子?今王太子って言った?そして、イベッテさんを妹と言った?
え?え?
そして・・・俺より少し年上っぽいけど、この色っぽい女性は・・・この人の妻?
何?何が起きてる?とにかく返事をしないと。
「え・・・・えっと、おR・・・私は口田士門と申します。この国に来てまだ日が浅く、分からない事だらけなのですが、色々と・・・・この状況が分からないのですが?」
あかん、混乱して頭がまわらない。
「がはははは!そう固くなる必要はないぞ!君はこれから義弟となるのだから、気軽に兄さんとでも言ってくれたまえ。」
・・・・180センチはあろうかという背の高さと、すらっとして無駄のない体つき、さらに・・・・この人もうおっさんなのに、渋いイケメンじゃあないか。
しかもこんな美女が嫁とか。
持ってる奴はとことん持ってるんだな。羨ましいぜ!
この時、さらっと凄い事を言われていた事に全く気が付かなかった・・・・
いや、頭に入らなかったと言うべきか・・・・
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