第75話 負傷者の治療
3人が戦ってる間、俺はただ見てたわけじゃあない。
負傷している生き残りを、ひたすら治療してた。
残念ながらすでに死んでいる人がいたけど、もうどうしようもない。
そして、先ほど声をかけてきた女子生徒が、ひたすら感謝してくれてる。
「ありがとうございます!もう此処で死ぬんだと思ってました。」
「・・・・・今更突っ込まないけど、君達、あのレベルの高い男共に何かされてなかったか?」
「私は何も・・・・ただ、見た目の良い女子生徒が数人いなくなってるんです。」
「え?この状況で数人で行動する?」
「いえ・・・・知見寺先輩に声をかけられていた生徒が、数人いて・・・・それが消えた生徒です。」
・・・・ここに来て見境なく?しかし奴は何処に行ったんだ?
情報を収集しつつ、戦闘の行方を見守ってたんだけど、いやあ・・・・最後にとんでもないものを見てしまった・・・・
・・・・
・・・
・・
・
ただでさえ少ない男子生徒が、殆どいなくなってしまった・・・・
生き残った全員を、柔剣道室に集める。
うわ・・・・少ない・・・・20人ぐらいしかいないよ・・・・。
「俺達が此処を去って、まだ日が経ってないと思うけど・・・・」
残留組は皆うなだれる。
そうすると、かなりきつい顔つきをしている生徒が反論する。
「何が言いたいわけ?残った私達が愚かだったと?ええ、愚かでしたとも。そして最後は化け物の慰み者ねとでも言いたいのかしら?」
いかんなあ・・・・かなり精神的に参ってそう、しかも相当高ぶってる。
「いや、そこまでは言わないけど、これからどうするんだ?」
そわそわしだす生徒たち。
そんな中、女教師が2名残っていて、生き残ってたわけだけど、
「・・・・私達に選択肢はあるんでしょうか、口田さん?」
「・・・・そんなに嫌そうないい方されると答えづらいけど、生き残りたかったら、今からでも俺の所に来るのがいい。」
「は!今更あんたの所へ行けと?私達を慰み者にしようって輩の所など行けない!」
いやいや、そんな事しないよ?何処の情報それ?
「いや・・・・そんな事はしないよ。それより、ちゃんと食べてるか?俺の館に住めば、衣食住が改善されると思うんだが・・・来る気はないか?」
・・・・皆そわそわしてるな。
「知見寺君は、あんたが・・・口田さんが、口先三寸で女子生徒をたぶらかし、女子生徒とその・・・・しゅ・・・・酒池肉林の宴をしてるって言ってた。」
「あほか?そんな事しないぞ。そんな事をする前に、生きるので必死だよ。それより、知見寺とか言う奴に、お前ら騙されてる事にいい加減気付けよ!」
流石に、怒るよ?
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます