第55話 レベルとスキルの関係

「だが、いくらレベルが上がっても、スキルが無ければレベルの意味があまりない場合がある。」


「それはどういう事ですか?」


ミゲルさんに聞いてみる。


「そうだな、戦闘する場合と、街で暮らす場合を例にするとだな・・・例えば鍛冶だ。鉄を打ち剣をつくる。まあ剣じゃなくてもいいのだが、どれだけレベルが高くても、鍛冶スキルが無ければ剣は作れん。」


逆に言えば低レベルでも鍛冶スキルがあれば剣が作れる?


「次に戦闘に関してだがな、レベルが上がれば単純に力も上がるから、魔物は殴るだけで倒す事ができるだろう。だが、例えば剣を使う時、スキルのあるなしでは随分違う。レベル7の剣士と、レベル9の戦闘スキルなしでは、剣と剣の戦いになれば、レベル9が負ける事もある。普通に戦えば、先ずレベル9が勝つがな。」


「え?戦闘スキルが無くても、レベルが高い相手に勝てるんですか?」


「これが低レベル同士だとそうもいかん。能力の補正の差が微々たるものだ。スキルの有無と能力の差で決まるだろう。逆に言えば、相手のレベルが明らかに高くても、スキル次第では勝てる可能性がある。まあ、高レベルの奴が、少ないスキルしかないとか考えられないから、こういった事は殆ど起こらないんだがな。」


よく分からん。結局高レベルのスキル持ちが一番強いという事か。


「レベルは化け物・・・・魔物?と戦って勝てば上がるんだよな?スキルはどうやって習得するんだ?」


「スキルの習得か・・・・これはまだはっきりしていないが、15歳で祝福を受けるだろう?祝福を15歳で受ける理由なんだがな、おそらくは、スキルを習得するのにかかる時間が15年という訳だ。」


・・・・じゃあ欲しいスキルが今すぐ手に入る訳じゃあないんだ?


「一部例外でな、特殊なスキルか、アイテムでスキルの売買が行われている。」


・・・・何これ怖い。


「じゃあスキルを奪われるとかあるのかい?」


「ああ、10年ほど前に別の大陸で、そう言った事があったそうな。異世界より召喚した人間のスキルを奪って、自分達の物にしたんだとか。噂じゃあシラカワとか言う手練れの・・・・恐らく世界最高レベルらしいが・・・・がその国を滅ぼし、なんと自分の妻をその後釜に据えたとかなんとか。同胞をその国の奴らにスキルを奪われた挙句に殺され、その仇討ちをしたとかなんとか。ま、別の大陸の事だから、どこまで本当か分からないがな。しかもそのシラカワとか言う人間、可也のスキル持ちで、収納カバンを作ったり、何処にでも行けるゲートを作ったり、魔道船を作ったりしたとか。」


・・・・そのカバン持ってます・・・・ゲートもちょっと持ってます・・・・白河さんって凄いんだな。


「まあ、国でスキルの売買をしてるからな、欲しいスキルがあれば、買えないことも無い。だが、凄い金額になるがな。一つのスキルで城が買えるとか。」


どんだけ・・・・


・・・・

・・・

・・


クランのメンバーに、館に一度来るように伝言をギルドに頼み、イベッテさんの先導で、館に向かう事に。


新たな生活が始まる!



あ!しまった!能力の具体的な役割聞きそびれた。

魅力とかどうするんだよ。

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