第44話 クランの拠点

 この街のギルドは、1つの建物に複数存在する。

 というか、ギルドの受付嬢・・・・全員受付が何故か女性なんだけれど?それも見た目がいい人ばかり、何か理由があるの?・・・・は、特定のギルドに所属している訳ではなく、いくつか兼ねているらしい。


 今、俺達はギルドの建物にいるけれど、受付の女性に尋ねると1人で何でもするとの事。


 いいんだか悪いんだか。

 クランの拠点を購入するというと驚き、

「あれ購入されるんですか?確かに物はよいのですが、しかも建物の規模からすれば破格の値段である事には間違いないのですけれど、大金貨500枚ですよ?」


 心配して聞いてくれる。


「ああ、大丈夫。まだ持ち合わせがあるから。それと・・・・売りたいものがあるんだけど、売れるか確認してほしいんだけど。」


「あ、はい、どうしましょうか?」


 俺はカバンの中からいくつか食料品を出す。

 まあ胡椒とか、無いと困るけど、大量にいらないよな、という品をいくつか。

 砂糖も出す。


 袋を破り、確認してもらう。因みに塩も。

 もしかして価値がないかもしれないけど、ひょっとしたら化けるかも。


「こ・・・これは・・・・もしかして、胡椒ですか?それにこの白い粉は・・・・甘い!これ、砂糖ですか?それにこちらのは・・・う・・・・しょっぱいです・・・・塩ですね・・・・」


 ドキドキだ。因みに今は個室で見てもらってる。


「これは・・・どちらで手に入れたのでしょうか?」


 言わないといけない?何とかごまかしたい。


「これから商売をはじめたいけど、仕入れ先は商人の命。そうそう教えられないんだけど・・・・どうしても言わないといけない?」


「あ、失礼しました・・・・無理には聞きません。ごめんなさい。それよりも・・・とても信じられないほど良い品質ですね。ちょっと値段が付かないかも、これ。あ、ちょっと待っていて下さい。上司と相談してきます。」


 ・・・・暫く待つ事に。


「あら、口田さん、調味料売ってしまうのかしら?」


 前重先生がたずねる。


「うん・・・・大量にあるので・・・・少しぐらい売っても大丈夫かな、と。」


「なるほど・・・・あ、そういえば、口田さん、ホームセンターで大量の商品持って帰ってますよね?ちょっとカバン見せてもらってもいいかしら?」


「ああ、いいよ。3人で確認する?正直、男の俺が持っていても仕方ないけど、女性に必需品というのも持ってきてるから。もしよかったら各々のカバンに入れて。」


 ・・・たぶん下着とか生理用品、化粧品だろう。ホームセンターには結構な数の化粧品もあったから。

 暫く待つ間、ああでもないとか言いながら、3人、カバンから色々取り出してた。


 そうしたら、受付の女性が1人の男性を伴て戻ってきた。ギルドにいるのか、男。


「ああ、待たせてすまないね。ここの管理を任されているミゲル・グレンデスというものだ。」


「口田 士門です。」


 どういった結果が出るのか?

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