異世界の街”ティルドール”

第42話 この異世界の金の価値

 ティルドールという街は、人口5万人程いるらしい。

 この異世界ではかなり大きな部類だそうだ。


 この街の周辺では、精々人口2万程の街が点在している感じらしい。

 馬車で10日程揺られれば、もっと大きな街があるみたいだが。


 早速宿を取ろうと思うが、いかんせん50人程の大所帯。

 一応、各々に金貨10枚を配る。

 これだけで数年は暮らしていけるようだ。

 食べ物は、銅貨1,2枚程で買える・・・・らしい。


 聞いた話だと、銅貨10枚で銀貨1枚・・・・1000円。

 銀貨10枚で小金貨1枚・・・・10000円。

 感覚で言えば、たぶん銅貨1枚が100円、銀貨1枚が千円。

 なので金貨1枚は10万円相当。

 この街では銅貨3枚(300円)あれば1日の食事が何とかとれ、小金貨1枚(1万円)あれば食事は1か月いけるらしい。

 これとは別に宿の問題があるが、小金貨2枚(2万円)程で1か月暮らしていけるらしい。

 贅沢すればもっといい場所に住めるみたいだ。

 なので、1ヶ月贅沢しなければ小金貨3枚(3万円)で暮らせる計算。

 1人当たり渡した金貨が10枚(100万円)なので、1ヶ月で小金貨3枚。つまり1年で銀貨360枚。

 小金貨36枚(3万6000円)、2年で約金貨7枚。

 頑張れば3年という感じ。

 つまり3年金貨10枚。金貨100枚(1000万円)あれば30年。

 なので500枚(5000万円)あれば一生暮らしていける、は間違いじゃない。


 まあ、外に出て自力で食料を調達すれば、食料の問題は変わってくるし、住処を買ってしまえば毎月の金はかからなくなる。


 さあて、どうしようか・・・・?


 クランがあるので、クラン用の拠点を手に入れたほうがいいと言われ、探す事に。

 これにはせつと前重先生、安楽座さんにも来てもらった。

 なんだかんだ言って信用できるのはこの3人。


 宿に関しては、もう各々に取ってもらう事にした。

 そこまで面倒見切れない。

 こんな事までおんぶする必要はないだろう。

 これから皆、自力で生きて行かなくてはならないし。


 ギルドで尋ねると、俺だけ商人ギルドを勧められた。

 クランで一人いればいいみたいなので、登録した。

 何故一人だけかと言えば、登録料が高額だかららしい。

 金貨1枚、高い。

 だが、メリットはあって、個人で店を開けられるようになる。

 個人で物を売れるようになる、等々。

 なるほど。


 で、クランの拠点はいくつか紹介してもらった。

 正直そのままそこで暮らしてもいいと思い、もう大きな建物、出来れば風呂付きを希望。


 そうすると、昔貴族が住んでいた館を紹介された。

 住んでいたというか、別荘?

 公爵の所有していた建物らしいが、跡取り不在で公爵家は断絶。

 建物は不動屋さんが買い取ったらしい。

 ただ、デカすぎて管理が大変らしい。

 一度見せてもらったけれど、なるほど、高校の校舎程もある大きさ。

 確かにデカい。

 だが、もしここに50人が暮らしていけたら宿代が浮く。

 まあいずれ独立するだろうから、それまでの住処としては申し分がない。

 しかも大浴場が2つあるらしく、それとは別に小さな浴場も1つあるらしい。

 離れもあって、元々は使用人の住む場所のようで、ここにもかなりの人が住める。


 値段を聞くと・・・・借りるなら毎年大金貨15枚。

 買い上げなら、大金貨450枚らしい。

 30年借りるのと同じ金額か・・・・。

 しかしながら、手持ちはある。

 中を見る限り、手入れも行き届いていて状態はいい。

 悩む・・・・


 ● 一応お金の価値を表にまとめてます。●

 少し金貨、白金貨の単位が違うかもですが、概ねこんな感じです。


 国によって小金貨、大金貨のような区別があったりします。


 銅貨 1枚     100円

 銀貨 1枚    1000円

 小金貨1枚   10000円

 金貨 1枚  100000円

 大金貨1枚 1000000円

 白金貨1枚10000000円

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